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Date:  Sat, 07 Jan 2006 02:36:01 +0900
From:  Satoru Matsumoto <satoru-m@msi.biglobe.ne.jp>
Subject:  [MekongWatch]タイ・ゲンコイ火発>地元抗議行動で一触即発
To:  news@mekongwatch.org
Message-Id:  <20060107022728.48D0.SATORU-M@msi.biglobe.ne.jp>
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メコン・ウォッチの松本です。

2005年11月に国際協力銀行(JBIC)が融資決定をした、タイのゲンコイ2複合火
力発電所に関するニュースの第2弾。発電所の取水に伴う水不足への懸念です。

以下、メコン・ウォッチの後藤歩の解説と翻訳記事です。

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環境影響評価(EIA)報告書は、2004年12月に既に承認されていますが、タイの
灌漑局は、発電所が取水する予定のパサック川の水への需要が急増していること
を考慮し、また被影響住民が合意するまで許可を保留する考えに基づき、2005年
初めに、事業者の水使用許可にいったん「待った」をかけました。

また、強まる抗議の声を受けて、タイの工業局は環境影響に関する追加調査をお
こなうとを決め、県知事へ工事中止の指示をおこなうよう要請しましたが、県知
事は拒否しています。これに不満をもった住民が2005年5月、抗議のデモをおこ
ないました。

以下、バンコクポストの翻訳です。

<<その後、灌漑局は、「農民と住民が優先的に水を利用すること」を条件にして、
再度事業者へ水利用許可を出していますが、住民はこの約束が実行に移されるか
には懐疑的であり、パサック川の水不足への強い懸念は、依然残されたままです
>>

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ゲンコイの抗議の最中騒ぎとなる
Thaweep知事:反対者より支持者が多い
バンコクポスト 2005年5月15日
Kultida Samabuddhi記者

サラブリ県ゲンコイ郡にある、ガルフパワー社の1,468メガワットの発電所建設
をめぐる論争は、賛成派と反対派が対峙したことから一触即発の状況となった。

ゲンコイ2事業の約200名の反対者は県議会前を行進し、強まる抗議を受けて事業
を中断するようにという工業省工業局による要求をThaweep Thewinサラブリ県知
事は無視した、と非難した。

数百人の賛成派も論争に参加するため外に集結した結果、押し合いが起こったが、
警察の介入でそれは終わった。怪我の報告はなされていない。

「ゲンコイ保全グループ」によって率いられている被影響住民は、330億バーツ
の事業の建設を阻止するため「最後まで闘う」ことを誓った声明を発表した。住
民は、県知事の不在は自分たちや論議を避けていることの表れだ、と述べた。住
民は、Thaweep知事がガルフパワー社に発電所建設を中止するよう命令すること
を要求した。

Thaweep知事は、チョンブリ県への出張のため不在にしていた、と主張している。

天然ガスが燃料のゲンコイ2は、物議をかもしたプラチュアップキリカン県のボー
ノーク石炭発電所の代わりとなる。ボーノークは、現地住民および環境活動家か
らの激しい反対に会い、中止となった。

ゲンコイの住民は、事業が(サラブリ)県住民の生命線であるパサック川の水不
足を悪化させ、水質汚染も引き起こすのではないかと懸念している。

2004年12月に天然資源環境政策計画室に承認された事業の環境影響評価(EIA)
報告書によれば、発電所は130万立法メートル貯えられる貯水池へ貯水するため、
パサック川から1日54,413立方メートルを取水する。発電所からの廃水は、処理
されパサック川へ戻される。

増えつづける抗議の声は、工業局のIssra Shoatburakarn局長を促し、3月29日に
Thaweep知事に「抗議が暴力的になる前に」事業者が発電所建設を中止すること
を要請するよう求めた。

工業局は、反対者の要求に応え、考えられる環境影響に関して追加調査を行う。

議論を呼んでいるもうひとつの要因に、サラブリ県灌漑事務所が事業者に許可し
た水使用許可を、灌漑局が取り消したことがある。

3月28日に灌漑局の副局長La-iad Sainamkeaw氏によって書かれたメモには、「パ
サックダムとパサック川の水への需要の増加があるため、灌漑局は流域における
水管理計画を見直す必要がある」と書いてある。

「事業者の水利用計画に被影響住民が合意するまで、許可を保留する」とメモに
はある。

Thaweep知事は、金曜日(5月13日)に怒りをこめて返答し、「悪い意図を持った
活動家に洗脳されたほんのわずかな住民」のものだとして、反対派の要求を退け
た。

「事業者は法に反することは何もしておらず、法的に適切な方法でEIAや建設許
可、水利用許可を含む全ての必要な許可を得ており、私は事業を中止する権限を
持たない」と述べた。

知事は、工業局が発電所建設を止められる唯一の機関だと述べた。「とりわけ」
と知事は続ける。「なぜ私が賛成者よりもはるかに少ない数の反対者を気にしな
くてはならないのだ」。

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