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最近の開発事業の多くは、「貧困削減」を目的として掲げています。
世界銀行は1日1ドル以下で生活する人たちを「貧困」と定めています。メコ ン河の流域では多くの人々が自然の恵みとともに生活している一方、経済的に
貧困な地域とされ、たくさんの開発事業の対象となっています。 しかし、世界銀行融資のパクムンダムに対しては、建設後10年以上が経過し
た今も反対運動が続いています。また、世銀と国際協力銀行が支援したラムタ
コン揚水式発電所建設では、住民から深刻な健康被害の訴えが上がっています。
人々は開発プロジェクトによって「貧困化した」と主張しています。
このツアーでは国際機関がもたらした「発展」が地域で何を引き起こしたの か、当事者の声を聞くと同時に、それぞれの現場で人々が新たな貧困にどのよ
うに取り組んでいるかを見て行きます。また、生活の糧を失った人々は、都会
に若者を送り出すことで生活をしのいでいます。東北タイの人々が都会に出る
際の問題をタイ社会の中で見て行きます。
◆貧困になったわけは・・・:ラムタコン揚水式発電所のケース
世界銀行と日本の国際協力銀行(JBIC)が融資を行ったラムタコン揚水発電 所建設事業では、2年7ヶ月もの間、建設のための爆破作業が行われました。そ の間、周辺の村に粉塵が降り注ぎ、人々は甚大な被害を受けました。人々は関 係機関から適切な対応を受けず、何年も放置されたままです。ここで何が起き たのか、現地を訪れて話を聞きます。
◆川と共に生きることを選ぶ:パクムンダムのケース
メコンの流域に暮らす人々にとって、「魚」は食料として非常に重要です。 ムン川でも、魚は生活を支える主要な資源でした。世界銀行の融資で建設され たパクムンダムは、ムン川とともに生きる人々の生活に大きな痛手を与えまし た。人々は長い運動によって、限定的とはいえ年間4ヶ月のダムの水門開放と いう地域の環境を回復する糸口をつかみ、生活の建て直しを図っています。今 回の旅では、川とともに暮らすことを選び続ける人々の生活を見ていきます。
(特活)メコン・ウォッチ (担当:東)
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