メニューを飛ばして本文へ移動。

[メコン・ウォッチ]

ホーム | お問い合わせ | 入会・活動参加 | メールニュース登録

イベント|メコン河と人々 | 調査研究・プロジェクト | メコン河開発 | 政策提言 | 資料・出版物 |ライブラリメコン・ウォッチについて

ホーム > メコン河と人々 > メコンの環境を守る > セーブ・ザ・メコン・キャンペーン

第6号 タイ首相に全世界からの署名16,380件を届ける!

セーブ・ザ・メコン・キャンペーンニュース2009年6月29日

メコン河を危機から救うためのオンライン署名にご協力下さい

メコン河の豊かな自然と資源は、流域に住む6,000万の人々の生活を支えています。しかし今、この大河の本流をさえぎる巨大ダム建設計画が11ヶ所もの地点で着々と進行しています。1ヶ所でもダム建設が始まれば、メコン大ナマズやイラワジイルカなどの絶滅危惧種や多くの回遊魚が壊滅する恐れがあります。人々の 暮らしと生物多様性を守るため、地元住民やNGOが「セーブ・ザ・メコン連合」を設立しました。メコン・ウォッチもこの動きに加わり、第一弾の活動として、 流域各国政府や国際機関にダム建設を再考するよう呼びかける国際署名への協力を呼びかけました。第一次集約が終わり、6月18日16,380件の署名がタイの首相 に手渡されました。ご協力をいただいたみなさん、ありがとうございました。

署名活動は今後も続きます。みなさんの声がメコン河の環境と人々の生活を守り、メコン河の豊かさを未来の世代に伝える力となります。署名はまだ、という方は ぜひご協力下さい。署名方法についてはこちらをご覧下さい。


 

6月18日、「セーブ・ザ・メコン連合」を代表してタイやカンボジアのNGOとタイの住民グループのメンバーがアピシット・ウェチャチワ首相(タイ)と会見し、 世界中から集まった署名を手渡しました。代表はアピシット首相に対し、他のメコン河流域国首脳とメコン河保全に向けて協力・努力するよう要請しました。

以下は、アピシット首相にあてた声明の翻訳です。セーブ・ザ・メコン連合を代表し、カンボジアNGOフォーラムのチット・サムアット事務局長によって読み上 げられ、タイ、バンコクの国会議事堂で首相に手渡されました。


署名を手渡す市民代表 (写真提供:IR)


署名されたカードを見るアピシット首相 (写真提供:TERRA)

タイのアピシット・ウェチャチワ首相に向けたセーブ・ザ・メコン連合による声明

アピシット・ウェチャチワ首相、本日は私たちと会見してくださり、感謝します。地元グループ、NGO、学者、ジャーナリスト、芸術家、漁民、農民、そしてメコ ン各国及び国際社会の市民のネットワークであるセーブ・ザ・メコン連合を代表して、この声明を読ませていただきます。

今日は、首相に、メコン河本流の下流に計画されている11基のダム建設への私たちの懸念を表明し、この地域の各国首相にメコン河の自然な流れを守ることを求 める請願書を提出したいと思います。メコン地域そして世界各国で16,380人がこの請願書に署名しています。

まず、メコン河本流で提案されているダムの建設計画の背景と、それに対する私たちの懸念について、簡単に要点を述べます。

2006年3月以来、タイ、中国、ベトナム、ラオス、マレーシア、そしてロシアの水力発電企業が、メコン河本流の下流で11基の大規模な水力発電ダムの建設を提 案しています。そのうち7つはラオスにあり、2つがカンボジア、そして2つがタイとラオスの国境にあります。河岸に暮らす多くの村と一般市民の間では、これ らのダムがもたらす深刻な被害への懸念が既に広がっています。

メコン河は、世界最大の淡水の漁場です。現在、商業的な漁業で年間30億米ドルに相当する漁獲量があります。漁業は地域の貧しい人びとの多くが従事する地元 の産業として、大事な収入源となっているだけではなく、流域の食料の安全保障にも欠かせないものです。メコン河下流域に暮らす6000万の人びとが摂取する動 物性たんぱく質の半分から5分の4は、メコン河の漁業から得られています。

メコン河の本流にダムが建設されれば、商業的漁獲量の70%を占める主要な魚の回遊が妨害されます。メコン河に棲む回遊魚の重要性とダムがそれにもたらす影 響、そしてこの影響を回避する方法がないということは、科学的にも認められています。

セーブ・ザ・メコン連合は、これらのダムが及ぼす影響に対して膨らむ一般市民の懸念に応えて結成されました。2009年3月から、ハガキやネット上の署名を通 して、懸念を持つ人びとからの署名や意見を集めてきました。

署名してくださった人びとを代表して、本日この請願書をお届けします。

合計16,380人がハガキとネット上の請願書に署名しました。そのうち、11,757の署名はメコン地域の人びとからのもので、メコン河沿いに暮らすたくさんの住民 の署名も含まれています。

多くの人がハガキにメッセージを書いているので、いくつか読む時間を取っていただければ幸いです。例えば、カンボジアのストゥントレン県の村人は、「もし ダムが作られたら、私たちは皆、どこで生きていけばよいのでしょうか?」と書いています。

メコン河は、中国、ビルマ、タイ、ラオス、カンボジア、そしてベトナムが共有する、地域における自然の恵みです。この貴重な自然の富を守ることは、持続可 能な経済発展を確実なものにし、食料の安全を保障し、地域の平和と繁栄を促すことにつながります。

食料と水不足が進むこの世界で、メコン地域の全ての人のために、メコン河を守るために力を合わせ、地域の電力需要を満たすより良い方法を取ることを、地域 のリーダーの皆様にお願いします。

本日は、お時間をとっていただきありがとうございました。私たちが持つ懸念に対して、メコン地域で影響力をもつリーダーのお一人として、お返事をいただけ れば幸いです。

(文責・翻訳/メコン・ウォッチ)


署名に関してご不明な点がありましたら、下記までお問い合わせ下さい。

event@mekongwatch.org

このページの先頭へ

特定非営利活動法人 メコン・ウォッチ
〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル2F (地図
電話:03-3832-5034 Fax:03-3832-5039 info@mekongwatch.org
© 2000-2006 Mekong Watch. All rights reserved.