ホーム > イベント >【セミナー】開発援助が創り出す「貧困」? 国際金融機関アジア開発銀行(ADB)の影
近年のアジアは、中国やインドなどの新興国の台頭、東南アジア諸国連合(アセアン)の統合、ミャンマーの国際社会への復帰といった政治・経済面の話題で湧く一方、格差是正や気候変動への対応といったグローバルな課題が未解決のままです。アジア開発銀行(Asian Development Bank、以下ADB)は、アジア・太平洋地域の途上国の経済開発を主な目的に1966年に設立された国際機関で、これまでアジアのインフラ開発に重要な役割を担ってきました。
ADBの融資に際しては、環境破壊や人権侵害を防ぐためのセーフガード政策というものが定められています。しかし、アジアの市民社会からは長年、事業に伴う問題が指摘され続けています。
2015年、ADBに匹敵する資金力を持つ中国の主導で発足したアジア・インフラ投資銀行(AIIB)が設立され、その役割に期待と不安が集まっています。AIIBは今後数年、ADBや世銀との協調融資を通して投資を拡大するとみられます。ここでADB事業の経験を振り返り、セーフガード政策の運営上の問題を考えることは、まだ環境・社会への対策が未整備であるAIIBの融資案件や政策・運営を見ていく上でも重要です。
ADBは昨年発足50周年を迎え、50回目の年次総会を日本(横浜)で開催します。この機会に、ADBの関わる事例を元にアジア地域の開発や環境・社会保全の課題、ADBをはじめとする国際機関や日本政府の役割について、海外ゲストにご報告いただきます。
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