ホーム > イベント > 講演会など > シンポジウム:ODAの抜本的な見直しに向けて
日本のODA(政府開発援助)は世界に、そしてアジアに何をもたらしてきたのでしょうか? 今後何をもたらすのでしょうか?
現在、ODAの見直しが進められていますが、外務省の中間とりまとめでは、これまでのODAについて、「東アジア地域は『開発』を通じて安定と成長を実現」「日本外交の重要な手段として成功」と高く評価をしています。一方で、援助の現場からは、インフラ重視の開発による急ぎすぎた経済成長の歪みも見て取れます。
たとえば、タイ・マプタプット工業団地建設に対する円借款。タイの工業化に大きな役割を果たしたとして、ODAの成功例と評価されています。しかし、近隣の住民は長年、工業団地からの公害に苦しんできています。また、ラオスで進められている水力発電ダム。「貧困削減」という名のもとに進められたこの事業のもとで、住民たちは立ち退きと生活の激変に直面しています。
このたび、タイからのゲストを迎え、マプタプット工業団地をはじめとしたメコン開発の報告をもとに、皆さまとともに、ODAの見直しを考えていきます。また、シンポジウムに引き続き、メコン・ウォッチの活動報告を含む総会を行いますので、こちらの方もぜひご参加ください。
マプタプット工業団地周辺:写真提供EARTH
「マプタプット工業団地の公害問題〜問題の根源は何か」
(ペンチョム・セータン/NGO「タイ環境回復と啓発(EARTH)」代表)
「大規模ダムの“はかれない”影響〜成長モデルに翻弄されるラオスの村びとたち」
(東 智美/メコン・ウォッチ)
「ODAの抜本的改革に向けて必要な視点」
(福田健治/弁護士)
*シンポジウムの後のメコン・ウォッチ総会では、下記のような活動報告を行います。こちらもぜひご参加下さい。15時から16時半の開催となります。
◆活動報告ハイライト
○ラオス:「食べられる生態系」を可視化する
○ビルマ(ミャンマー):大規模開発と軍政
○カンボジア:立ち退き問題は解決されたか?