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【プレスリリース】
「強制失踪」被害者の妻、日本の市民を前に
タイとラオスの人権問題と日本政府の協力を訴える

2013年6月3日

2013年5月25日、上智大学アジア文化研究所の主催で、『「政治的強制失踪」とは?-タイとラオスの誘拐事件に見る開発・人権問題-』と題するセミナーが開催された。セミナーには日本のNGO、メコン・ウォッチ、アーユス仏教国際協力ネットワーク(Ayus: Network of Buddhists Volunteers on International Cooperation)、開発教育協会(Development Education Association and Research Center)が開催に協力している。

夫であるソムチャイ弁護士が「強制失踪」によって行方不明になって以来、失踪被害者の人権擁護のために活動している「平和のための正義財団」代表、人権活動家アンカナー・ニーラパイチット氏が、タイの強制失踪の状況や強制失踪の被害者の家族が直面する困難について語り、強制失踪防止のために日本政府に協力を呼びかけた。また、セミナーに協力した市民団体メコン・ウォッチは、ラオスの社会活動家ソムバット・ソムポーン氏誘拐・失踪事件の背景とラオスの市民社会の状況を説明し、ソムバット氏解放と市民社会組織(CSO)の活動環境改善に向けたラオス政府への働きかけを日本政府に求めた。

アンカナー氏の夫で、人権弁護士ソムチャイ氏は、2004年3月12日、タイのバンコクで行方不明となった。ソムチャイ氏は南タイでテロリストとの関係を疑われた市民が、警察官から拷問を受けたと訴えていた事件の弁護を担当していた。「アジアのノーベル賞」と呼ばれるラモン・マグサイサイ賞の受賞者で、ラオスにおいて貧困削減や次世代の教育に多大な貢献をしてきたソムバット氏は、昨年12月15日、首都のビエンチャンで帰宅途中に消息を断ち、現在も行方が分かっていない。ソムチャイ氏の誘拐には、警察官が関わっており、ソムバット氏の事例でも警察官が彼の車を停止しその後に現れた人物によって、車で連れ去られたことが分かっている。

アンカナー氏は、「強制失踪の被害にあっても、貧困、または法の知識が不足しているため、被害を司法に訴えられない家族が多くいる。もし訴えた場合でも、タイの法律では公務員が市民よりも擁護されてしまう。更に、犯人が警察官だった場合、警察が捜査に積極的にならないこともある」と報告した。また、「強制失踪」を含む人権問題をアセアンの共通の課題として考える必要がある、と指摘した。さらに、日本政府に対するメッセージとして「(2010年に発効した)国連の『強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約(強制失踪防止条約)』をタイやラオスが批准することを日本政府も働きかけて欲しい」と語った(注:タイとラオスは同条約に署名はしているが、批准はしていない)。

メコン・ウォッチは、「5月25日でソムチャイ氏の失踪から3361日、ソムバット氏の失踪から161日になる。真相が明らかにならないことで、それぞれの家族が苦しむ日々が積み重なっていく」、「ソムバット氏の事件の背景には、ラオスの土地問題や、市民が政策に関して自由に発言することの難しいラオスの現状がある」と報告した。また、2013年1月、政府の機関誌「Nak Boriharn(マネージャー)」に、「国家の安全と平和維持のためにNGOなど市民社会組織への監視と管理の強化する必要がある」と呼びかける首相の署名記事が掲載され、今後、ますます市民による活動が制限される恐れがあることが懸念されると指摘している。

友人である法政大学准教授の松本悟氏は、ソムバット氏の人柄や今までの活動について報告し、「人権問題を普遍的な問題として考えることが重要だ。拉致問題などで人権意識は高まっているものの、残念ながら『日本人の人権』に留まっており、人権が国籍を超えた普遍的なものであることをもっと認識する必要がある」と語った。

参加者は、一般の市民の他、学生、ジャーナリスト、NGO、研究者など50名ほどで、参加者からは「このような深刻な事態となっていることは知らなかった」、「強制失踪を予防するにはどうしたら良いのか」といった質問や意見がでた。

セミナー開催に協力したNGOメコン・ウォッチの事務局長木口由香は、セミナーの議論を振り返り、「日本政府は、ソムバット氏失踪事件の解明と強制失踪の再発防止、そして、市民社会の活動を制限しないよう、ラオス政府に働きかけるきだ。また、日本の対ラオスODA政策においては、人権の視点をより重視すべきだ」と日本政府へのメッセージを語った。

 

本件に関する連絡先

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〒110-0016 東京都台東区台東1-12-11 青木ビル3F
Tel: 03-3832-5034, Fax:03-3832-5039
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