タイ＞ADBに抗議のデモ

メコン河開発メールサービス　2000年6月14日

5月のADB総会でタイの住民グループが提起した問題に対して、ADBが適切な対応をしていないとして、NGOと民衆グループは、13日バンコクでデモを行い要求書を提出しました。以下は、バンコクの久世さんからの連絡です。

今日は、首相府前のパクムンの人々は、午前中、民衆ネットワーク３８団体（メコンウォッチの飯沼さんが同行）の首相府への要求書提出を応援し、５０名ほどが午後１時からの大蔵省ADB仮事務所に千野総裁宛の手紙を手渡す為、３８団体の代表２００名とともに大蔵省に行きました。（私は午後の大蔵省デモから参加しました、また飯沼、森本の２名も参加）

現場の状況を取りあえずお伝えします。（ADBの関連の詳細は、メコンウォッチの飯沼佐代子さんから情報を頂けると幸いです）

1時３６分、デモ隊、大蔵省に到着。警察が指定した財政局前に集合。チェートさん（タイ学生連盟書記長）がアジテーショーンをぶつ。２時過ぎ、ADB代表が出てこないことに痺れをきらし、１０名の「突撃隊」を募る。突撃志願の多くはパクムンの人たち（パクムン・リーダーの一人、エーさん曰く「パクムンの人はこういうのが好き」だとか）で、チェートさんを先頭に、警察隊の設置した鉄柵を破り、大蔵省の建物に進入。この際、警察隊ともみ合いになったが、警察将校が阻止を中止させたため、突撃隊１０名は建物への進入に成功、喚声を上げた。

その後もしばらくADBからの反応がない為、５名の女性突撃隊が再び鉄柵を破り進入。この時には、クロンダン廃水処理場反対運動（サムットプラガン）のリーダー、ダーさんが中心になった。２時２２分、ADBの代表が、デモ隊の前に現れ、拍手で迎えられた。

デモ隊は、ADBからNGO-CODのデート代表宛に送られた手紙（５月１５日付け）の拡大版を見せて、ADB代表に対し「この手紙の中で、タイの人々の問題に直接責任を持つADBスタッフの名前、連絡先などの情報を提供することを保証した。ま

た２０００年５月３０日までに回答と詳細な情報を提供するようスタッフに指示した。何人かのスタッフは、２０００年６月に計画地域で影響を受けた住民の代表と会う・・、と言っているが、まったく回答がなかった。・・・」と激しくその不誠実な対応を非難した。そして、「ADBは、直ちに要求に応えるべきだ」という声明を終えると、千野総裁宛レターを手渡し、デートさん宛の手紙を「こんな意味のない手紙はいらない」と突きかえした。