メコン河開発メールサービス 2000年10月5日
タイ南部のプラチュアップキリカン県の2つの石炭火力発電所ーヒンクルットとボーノックーについては、これまで何度か情報を流してきたかと思います。ヒンクルットはJBICの投資金融の案件にあがり、一時は融資決定の直前までいきましたが、地元の反対でタイ政府が計画の見直しを進めています。この2つの火力発電所計画が進まないため、タイ発電公社は、計画の10年延期を決めていたタップサケ石炭火力発電所の建設を、再度検討しなおすことにしたようです。あちらがダメなら、こちら・・・。もぐら叩きのようですね。以下、バンコクポストの記事の翻訳です。
Yuthana Priwan
バンコクポスト 10月4日
タイ発電公社(EGAT)は、プラチュアップキリカン県のタップサケでの石炭火力発電所建設計画を緊急に見直している。EGATが懸念しているのは、(同県の)ヒンクルットとボーノックの2つの発電所の建設が更に遅れることである。2つの発電所計画は厳しい経済状況の影響だけでなく、地域住民の反対にも脅かされており、建設を2002年から2004年に延期せざるをえなくなっている。両発電所についての公聴会は開催されたものの、タイ政府はまだ建設を承認していない。
タップサケの発電所建設は、1998年以来EGATの発電所計画から外されてきた。実際に、2000メガワットの発電能力を持つこの発電所の建設は10年間延期された。
「もし民間セクターがヒンクルットとボーノックの2つの発電所計画を進めることができないのであれば、タップサケの発電所計画を再検討する必要がある」、EGATの新しい総裁であるViravat Chlayon氏の弁である。
その一方で、ノンタブリにあるEGATの本部前では、従業員の何人かが、ラチャブリ発電所の民営化に反対してデモを行なった。ラチャブリホールディング社の幹部たちは、このデモは合理的ではないとしている。