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ベトナム電力>計画遅れの背景

メコン河開発メールサービス 2001年4月2日


ベトナムの電力セクターは、電力不足、電力料金の値上げ問題、北部の巨大なソンラーダム問題、莫大な送電ロス、ヤリ滝ダムからの放水による下流カンボジアへの被害・・・など、多くの問題を抱えています。

以下は計画の遅れについて、ASIA PULSEの報道です。なお本文中に出てくるプロジェクトのうち、ハムトゥアン=ダーミー水力発電とフーミー火力発電所は日本の円借款で建設が進められています。


ベトナムの電力インフラプロジェクトは計画より遅れ

ASIA PULSE

2001年2月5日

ベトナムでの電力インフラ建設プロジェクトは、昨年の予想以上の進展にも関わらず、向こう10年間計画より遅れる見込みである。

2000年には過去最高の13兆6720億ドン(9億ドル)が1938のプロジェクトに投資され、ほとんどが発電所の建設、35-22キロボルトのグリッド、それに送電ネットワークだった。

こうした投資によって中央高原のヤリ滝水力発電所での2機のタービンと、中部のフーイエン省のヒン川のソンヒン発電所の2機のタービンの操業につながった。

しかしながら、新しく操業したヤリ滝のタービンは、サプライヤーが契約の要件を満たさなかったために、予備の部品が必要になったが、プロジェクトの執行責任者も、時期を得た部品供給を確実にするための具体的な方策を取らなかったという点で部分的には批判されている。

またソンヒンプロジェクトの建設サイトでも遅れがあるが、これはほとんどは規格外の部品による試運転によって生じ、修理に時間がかかっている。まだその他の進行中のサブプロジェクトでも、契約を勝ち取った建設業者が、今も作業を始めるために責任当局からの公式の承認を待っているものもある。

中部海岸地帯のビントゥアン省のハムトゥアン=ダーミー水力発電の建設の遅れは、プロジェクト実施者たちの能力のなさが原因とされている。実施者の運営は複雑であり、供給が遅れ、下請け契約の入札も予想外に遅れた。

火力発電プロジェクトやグリッドの建設もやはり計画より遅れている。この場合もまた、官僚的なプロジェクト管理者が、遅々とした許可やサイトの割り当てを非難されている。

例えば、ファーライ水力発電所と北部のハイフォン、フーミー発電所と南部ティエンザン省カイライ郡を結ぶ220キロボルトのグリッドはまだ完成していない。

管理者たちは土地の補償について、サイトでの地元行政官と一緒に仕事をせずに全ての業務を建設会社に任せていることを批判された。さらに、コンサルタントはサイトについて、実地探査ではなく地図からのみ評価していると言われている。

締め切りや建設資材や備品の品質同様に専門家の要件についても契約の中で詳述されておらず、こうしたことがなければ多くの問題は避けられることができたであろう。

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