メコン河開発メールサービス 2001年4月3日
4月1日から情報公開法が施行されました。ODAに関わる問題に取り組んでいるメコン・ウォッチも、この機会に懸案となっているタイのサムットプラカン汚水処理プロジェクト関連の文書を公開請求しました。
また、ビルマの軍事政権への債務救済無償援助が、適正に使用されているかどうかをチェックするために、関連する文書の公開も請求しました。
全部で17件。1件300円ですから、全部で5100円もかかりました。この17件が果たして公開されるのか、非公開ならどんな理由なのか、その後の不服申し立てを含め、今後の成り行きを報告したいと思っています。
以下、実際に請求を行なった、メコン・ウォッチの福田健治の報告です。
メコン・ウォッチ 福田健治
新聞報道等で皆さんも御存知のことと思いますが、2001年4月1日に情報公開法が施行されました(正式名称は「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」という)。そんなわけで、申請受付初日となった4月2日、外務省に申請に行ってきました。
この季節は桜がきれいな外務省。情報公開の請求窓口は、外務省の敷地に入って左側の隅に作られたプレハブにあります。2階の窓口に行くと、結構広い部屋の中はがらんとしていて拍子抜け。午前中は機密費関連で混むだろうな、と思って夕方遅くに行ったのですが、あんながらがらだとは思いませんでした。
さてさて、受付のカウンターに座っているお兄さんに声をかけて用意した書類を渡すと、「今日相談するお時間はありますか?」と聞かれました。申請すると、基本的に一旦それぞれの文書を所有している課に問い合わせがいき、具体的にどのような文書が欲しいのか、担当課から人が来て「御相談」することになります。一応、知りたい内容はあるけど文書の名前が分からない等のケースのためのようです。
私の場合、請求した文書の内、ビルマ向け債務救済無償の使途報告書だけ、無償資金協力課から担当者が来て、相談ブースでお話しました。担当者の言うには、使途報告は決まったフォームがあるわけではなく、具体的にどういった情報が必要なのか、とのことでしたので、かくかくしかじかと説明しました。基本的に、「申請文書の特定を手伝う」という基本姿勢は守られていて、この段階で「無理でしょうね」とか、「何に使うんですか」とかは尋ねられませんでした。ここら辺は徹底しているようです。
請求文書が特定されれば、最終的な申請書を提出し、受付票をもらって、お金を払うと申請終了です。手続き自体は簡単ですが、担当者が来るまで20分、文書内容にOKが出てからまた20分、結局合計で1時間もかかりました。まだ作業に慣れていないようで、受付票の出力などかなり手間取っていました。
2日の申請は新聞報道によれば662件(1件で1文書)、その内300件強が窓口で、その他が郵送での申請だそうです。申請で多かったのは、会計関係(機密費ですね)と、外交交渉(安保条約とか、北方領土とか)の資料とのこと。経済協力局関係の公開申請は私が初めてではなかった模様です。どなたか、申請しましたか?
受付後、30日以内に開示or不開示の決定が通知されます。不開示であれば不服申し立てや訴訟も可能になっています。初日の夕方にしてあれだけの空き具合でしたので、皆さんも是非公開請求をしてみてはいかがでしょうか。人々に公開されたODAに向けた第一歩になるかもしれません。
詳しい情報は、以下のページをご覧下さい。