メコン河開発メールサービス 2001年4月4日
昨年のタイ・パクムンダム(世界銀行融資、1994年完成)に関する対立を端緒に始まった、貧民連合によるバンコクの首相府前の抗議行動は、政府との建設的な対話の結果、終了に向かうことになりそうです。
以下はバンコクポストの記事から。
バンコクポスト、2001年4月4日
Anchalee Kongrut記者
昨年7月以来、首相府周辺に「間に合わせの村」をこしらえた貧しい村人たちの一群は、現政権との話し合いが実りあるものであったことから、引き上げる準備を始めた。
貧民連合のアドバイザーであるWanida Tantiwittayapitak氏は、抗議住民たちは昨日閣議が行なった土地、森林、それにダムについての決定が自分たちの要求に応えているようなので、家に帰ることを決意したと述べた。
昨日の閣議では、政府側の交渉役と貧民側の代表が、全ての主要な問題分野について打ち出した方法を、原則として受け入れた。
この中には、パクムンダムの8つの水門全てを、生態系への影響調査が行なわれる5月から9月の間開放することへの合意や、シーサケット県のフアナーダム建設の中断、それに他のダムに関する不満について検討する合同委員会の設置、が含まれている。
村人たちが森林の中に住む権利については、もし保護地域指定の宣言前にそこに住んでいれば、認められることになった。
「そろそろ家に帰る時期だ。もし村人たちがもう少し長くここに滞在したら、都市住民になってしまう。確かに村人たちは再利用のごみ集めなどを始めている。これは都市の貧民になる兆候だ」とWanida氏は語った。
貧民連合に率いられた抗議住民たちは、ウボンラチャタニの一連のパクムンダムに関わる抗議住民とダム当局との対立のあと、9か月前に首相府前にやってきた。
抗議住民たちは、民主党中心の前政権に対して、ダムや森林や土地利用に関する200あまりの問題解決において、住民たちの役割を認めるように要求した。
Wanida氏は、村人たちが(現在の)タクシン政権から受けた暖かい扱いは、(前の)チュアン政権に与えられた冷遇とは全く対照的だと話している。
昨日の閣議決定は広範な問題を網羅している。そこには、今年はプッシュネットを禁止し、夜間のアンチョビー猟の影響調査をし、海洋国立公園が管轄する水域での小漁民の猟を許すことについての、閣僚への提案を含んでいる。