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アジア開発銀行>道路整備

メコン河開発メールサービス 2001年11月19日


メコン上流域国間の道路整備とそこにおけるアジア開発銀行(ADB)の役割に注目が集まっています。以下、ウボン大学教員の土井利幸さんが、関連する2本の記事を翻訳してくれました。


国境間を結ぶ高速道路建設の推進

ザ・ネイション 2001年11月15日

タイ・中国両政府とアジア開発銀行(ADB)は、中国政府の世界貿易機関(WTO)加盟後に増加が予想される貿易活動を促進するために、タイ・ラオス・クンミン(中国南部)を結ぶ高速道路の建設を急ぐ。

この建設計画は、東南アジア諸国連合(ASEAN)-中国間の自由貿易の準備にも貢献することになる。

タイ政府のPhongpanu Sawetroon財務省副報道官が語ったところによると、タイ・中国両政府とADBの代表は、昨日(11月14日)総額1億400万米ドル(46億バーツ)の高速道路建設計画に関してラオス政府への援助を三ヶ国で均等に分割することで同意した。

Phongpanu副報道官はまた、Somkid Jatusripitak財務大臣が援助パッケージの条件などを内閣に提出し最終的な承認を受けることになる、と述べた。


ADBに対して長期間延期されている国境地帯での計画の推進を要請
計画推進が不法就労問題を解決

バンコク・ポスト 2001年9月16日

Supamart Kasem署名記事

タイの地方行政関係者が、アジア開発銀行(ADB)に対して長期間延期されている国境地帯での開発計画を推進するよう要請を行なった。計画推進がビルマ人不法就労問題を解決するかも知れないからだ。

この要請は、先週初頭ADB代表団とタイ政府国家経済社会開発委員会メンバーがメー・ソットを訪問した時に行なわれたものである。ADBのグラハム・ジャクソン氏とたまき・こういち氏が、地方行政や貿易・観光・工業部門の関係者と会談し、地域の経済開発に対する援助について話し合った。

Therdkiat Chinsoranantメー・ソット市長は、「ビルマ国境での開発計画は、北タイ戦略的開発計画とタイ‐ベトナム‐ラオス‐ビルマを結ぶ計画の一部である」と語った。計画には、メー・ソット‐ミャワディー‐パ・アン‐ラングーンを結ぶ全長420キロの道路建設が含まれており、幅3メートルの一車線道路では走破に最低15時間を要する。また、メー・ソットとミャワディーのトゥイン・シティ(双子都市)化も計画されているが、ほとんど進展は見られていない。

「計画はタイ工業省でたなざらしになっている。ADBが推進すべきだ」とTherdkiat市長は語った。「実行されれば、国境の両側で人々が利益を受けることになるだろう。」

現在ビルマ国籍を持つ人々がおよそ五万人密かに都市部に住んでおり、地方行政の予算で行なわれる様々なサービスの恩恵を受けている。「かりに計画が実行に移されれば、多くの雇用が創出され、ビルマの人々は自国にとどまるようになる」とTherdkiat市長は述べた。

タック商工会議所のSuchart Triratwattana副会長も、「計画が実行されれば、民間がビルマに資本を振り向けるようになるだろう」と語った。「その投資が何万もの仕事の口をビルマの人々のために創出するはずだ。結果として、不法就労問題の解決に貢献する。」

ADBのジャクソン氏は計画に賛意を示したが、推進するかどうかはタイ政府次第であると述べた。ジャクソン氏はまた、「ビルマにはADBが援助を制限する問題がいくつか存在する。例えば、人権侵害と麻薬だ」と語った。

*訳者注:訳中の「不法就労」は原文をそのまま訳出したが、移住労働者問題関係者の間では「資格外就労」などの表現が好んで用いられる。

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