メコン河開発メールサービス 2002年1月20日
メコン河本流の中国雲南省の超大型ダム建設についての最新情報です。すでに、このメールニュースでは何度か報じていますが、小湾ダムの建設が正式に始まりました。
雲南省から日本の大学院に留学している院生によりますと、小湾ダムの着工について、1月20日の中国・新華社通信が報じたということです。
小湾水力発電所は、現在のところ、中国で建設中の水力発電所のうち、三峡ダムに次いで2番目の規模が大きいダムです。雲南省・鳳慶県と南間県の間に建設され、総投資額は約277億人民元(約33.4億米ドル)。2010年に1台目の発電機による発電を開始し、2012年に全てが稼動する予定です。
ダムの高さはなんと292メートル!!。総発電能力は4200MWで、もちろんメコン河流域では最大。東南アジア最大のベトナム北部のホアビンダムの3倍近くです。移転住民の数は、中国政府の公式発表で3万人となっています。発電された電力のほとんどは広東省へ送電されるということです。
アジア開発銀行(ADB)が2000年に実施した調査でも、小湾ダムによる下流への影響が懸念されていますし、ダム周辺の少数山岳民族にも大きな社会影響が出るものと見られます。