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ナムトゥン2ダム>初期買電契約

メコン河開発メールサービス 2002年3月6日


ラオスのナムトゥン第2ダムからの電力を隣国のタイが購入する契約書に署名がなされました。

このダムは、80年代に計画が立てられたものの、環境社会影響の大きさからいったんは白紙に戻されました。それが世界銀行の支援を受けながら、少しずつ前に進んでいます。水没面積は琵琶湖の4分の3にあたる450平方キロ、発電出力は1068MW、フランス電力公社を中心とする海外民間企業によるBOTプロジェクトです。

このダムに関する問題はいくつも挙げられています。

  1. すでに水没予定地の伐採が行なわれ、一部住民の移転が始まった段階で環境影響評価調査がなされた
  2. 発電後の水が導水されるセバンファイ川沿いの住民への影響がほとんど調査されていない
  3. 売電先のタイが電力の余剰を抱え、かつ近い将来電力料金に市場原理を導入することから、経済的利益が予想したほどない
  4. ラオスの全人口の0.5%に相当する1万人以上に影響があり、こうした人々が新しい生活様式に対応できず貧困化する

以下は、2月に買電契約が結ばれた際のタイ英字紙の記事ですが、このプロジェクトの買電契約が結ばれたのは今回が初めてではありません。以前の契約は、プロジェクト準備の遅れで破棄されています。今回も最終的な契約ではなく、初期買電契約でして、この契約が結ばれたからといって、すぐに着工できるというわけではありません。そのかぎを握っているのは、融資を検討している世界銀行とアジア開発銀行です。


タイ発電公社が契約書に署名

ネーション、2002年2月6日

Watcharapong Thongrung氏署名記事

タイの電力需要の低迷が問題となっている中で、タイ発電公社(EGAT)は昨日、ラオスのナムトゥン第二水力発電所の海外の投資企業グループから電力を購入する初期買電契約(PPA)を結んだ。

ウィッタヤ・コチャラックEGAT総裁は、初期買電契約により、タイは25年間で総額2750億バーツ分の電力を購入する義務を負うことになるであろうと述べた。両者で合意した購入価格は1キロワット時あたり4.129米セント(現時点の換算で1.57バーツ)である。(ダムの)電力は、ラオスからタイ・ロイエット県の発電所に送電される。

総裁によると、買電契約は二段階に分かれており、最初の13年間、EGATはこの購入価格を変更しない。その後、残りの12年間を第二段階として、電力プール制を適用するかどうかを決定する。

電力プール制は来年にもタイで実施される予定であるが、開かれた市場の中で電力生産者が電力価格をめぐって競争を強いられる制度である。

EGATとしては半年以内に最終買電契約を結ぶつもりで、その最終契約の18ヶ月後にはダムの建設が開始されるだろう、とウィッタヤ総裁は語った。建設期間として4年半が見込まれていることから、EGATは2008年にはダムから電力を調達できると期待している。

「本日結んだ契約は、2000年8月8日の覚書調印以来、EGATと投資企業が粘り強い交渉を行なってきた成果である」と総裁は述べた。

しかし、この計画はタイの消費者にとって最適な選択ではないかもしれない、と開発に関するNGO調整委員会(NGO-COD)のデイ・プムカチャ代表は言う。同代表によると、ナムトゥン第二水力発電所は物議をかもし出し国際社会も注意深く監視している。世界銀行には援助を行なわないよう強い働きかけがなされている。

月曜日にタイのタクシン首相に提出した書簡の中で、NGO 調整委員会は、タイの電力需要が不確定な最中に計画が持ち上がった点を指摘している。景気低迷が続く中で、タイ国民はエネルギー過剰備蓄の費用を税金で支えている、とデイ代表は言った。

そこへもってきて、ナムトゥン第二水力発電所からの電力が、供給されずに無駄になっている余剰電力をさらに増加させるのではないかとの懸念が持ち上がってきた。しかし、買電契約の履行を延期した場合、EGATは投資企業に補償金を支払わなければならない。

EGATは920メガワットを発電するナムトゥン第二ダムから供給される電力を単独で購入する。総額11億米ドル(482億バーツ)の建設計画に出資しているのは、35%出資のフランス電力公社のほか、ラオス政府、イタリアン‐タイ開発社、そしてEGATの一部が民営化されて生まれたEGCO社である。

「この計画を完成させるのに大きな障害は見当たらない」と、事業関係者の一人は匿名を条件で述べた。

(翻訳:名村隆行/東京大学大学院林政学教室博士課程)

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