メコン河開発メールニュース 2002年11月28日
メコン河下流4か国(ベトナム、カンボジア、タイ、ラオス)の水利用を調整する地域国際機関のメコン河委員会(MRC)が、国境を越える影響が懸念される場合の通知(Notification)や協議(Consultation)について、初めて具体的な手続きに合意したというニュースです。
ただ、これはあくまで1995年に結ばれたメコン協定の範囲内ですし、中国が入っていないという点で、大きな前進と呼べるかどうかは疑問があります。以下、中国の新華社電です。
2002年11月26日
新華社(COMTEX経由)
メコン河委員会(MRC)の火曜日(26日)の記者発表によると、カンボジア、ラオス、タイ、それにベトナムは、隣国に影響を与えるかもしれないあらゆる自国のメコン河プロジェクトについて、お互いに連絡する個別の手続きに関して合意した。
この合意は、ホーチミン市で開かれたMRCの運営母体であるメコン河協議会(Mekong River Council)の第9回年次会議で、11月12日署名された。この合意に基づき、影響を受ける国との間で、プロジェクト開始前に協議する期間として6か月が必要になった。
「連絡、事前協議それに合意のための初期手続き」と名づけられた合意は、特にメコン河の水の「流域内と流域間の導水」に関係している。この中には、発電、灌漑それに洪水管理を目的にした全ての保水や導水を含みうる。
カンボジアの公共事業運輸省のKhy Tainglim大臣は、この合意に向けた全ての関係者の努力を、水利用の交渉ルールにおける各国の「誠実な努力」として称賛した。彼は、メコン河委員会が「より高い段階の開発に向かっており、より複雑な事業に関与している」と述べた。
メコン河委員会の記者発表は、この合意は全ての国が1999年以来制定に取り組んでいる一連の水利用ルールにおける第2段階を特徴付けている、と書いている。