メコン河開発メールニュース 2002年12月21日
共産党独裁のベトナムでは異例とも言える国民議会による反対によって計画再考を迫られていた東南アジア最大のソンラーダム計画は、ダムの規模を3分の2程度に縮小することで、今度は国民議会の承認を得ました。
当初は10万人以上の強制移住が必要だと見られていましたが、新しい計画でも数万人が移転を迫られる見通しです。ベトナム政府は全体コストの30パーセント(6〜7億ドル)の資金を海外から調達する予定です。
こんな大規模ダムに融資する公的金融機関はあるんでしょうか。あるとすれば、中国かもしれません。
2002年12月16日、新華社
ベトナムの国民議会は、月曜日(16日)、ソンラー水力発電所建設の決議を承認した。
国民議会が「青信号」を与えたのは、通常の水位が205〜215メートルの「低位設計版」である。この選択は、注意深い計算とともに、プロジェクトの安全性、国の安全と防衛を確保すること、また、高いエネルギー効率、環境への影響最小化、文化的サイトの保護を考慮した。
発電所は1970メガワットから2400メガワットの間の発電能力を備え、年間75億5000万〜92億キロワット時の電力を産出する見込みである。費用は、31〜37兆ベトナムドン(20億6000万〜24億6000万米ドル)と見積もられ、そのうち70パーセントは国内の資金源から、残りを海外から調達する予定である。
2012年に最初の発電機が発電を始められるように、ダムの建設作業は2005年に始まることが期待されている。