ホーム > 資料・出版物 > メールニュース > メコン南北回廊 > ADB、タイ、中国がラオスに協調融資
日本の元財務官僚が歴代総裁を務めているアジア開発銀行(ADB=本部マニラ)は1992年以来、大メコン圏(GMS)協力という枠組みでメコン河開発を進めています。
これまで、タイーラオスーベトナムを結ぶ東西回廊という道路網の整備が中心でしたが、最近は中国ーラオス&ビルマ(ミャンマー)ータイという南北回廊を徐々に進めています。
以下は、あまり聞きなれない記事配信会社からの英文記事の翻訳です。ADBとタイ・中国が協調融資して、ラオスの道路建設を始めたという内容です。
M2 PRESSWIRE
2002年12月20日
アジア開発銀行(ADB)はきょう(12月20日)、中国とタイをつなぐラオスの道路改修のため3000万ドルの融資を承認した。これは、大メコン圏地域経済協力プログラム(GMS)のもとに計画された南北回廊の一環である。
「道路網は、ラオス北部の2つの県にとって、市場へのアクセス、普及サービス、収入や雇用の機会を提供することで、貧困削減の助けになるだろう」、ADBのプロジェクト担当者Rita Nangia氏は言う。タイ政府と中国政府がそれぞれ二国間ベースで3000万ドルずつをラオスに協調融資し、ラオス政府は現地コストの一部を負担する。
これは、GMSパートナーシップにある2つのメンバー国が、第3の国に対して、地域協力を推進するためにADBと協調してプロジェクトに投資した初めての例である。
ラオス北部の県を通る国道3号線として知られる228キロの道路は、タイとの国境のメコン河沿いのフアイサイから、中国との国境ボーテンまで続いている。
現在、町と町を結ぶラオス国内の交易は、雨季の4か月間は閉鎖されてしまう狭くて未舗装の道路によって、抑えつけられている。
ADBの支援は74キロ区間を国際的な水準に向上させるための土木事業に投じられる。融資はまた、プロジェクトのコーディネーションや監督、社会的影響に対する行動計画、それに環境モニタリングをカバーする。
プロジェクトが完成すれば、中国雲南省の昆明からタイのバンコクまで全天候型の道路がつながることになる。
バンコクからシンガポール、昆明から北京への道路ネットワークが改善されれば、南北回廊は、中国の首都からマレー半島への輸送コストを減らすことになるだろう。人、車両、物の動きがより効率的になり、中国と東南アジアあるいは東南アジア域内の投資と貿易を拡大する。
改修される国道3号線は、ラオス経済を中国とタイという急速に拡大している経済圏とつなぎ、ラオスの発展に寄与するだろう。
それに加えて、プロジェクトは以下の点も含んでいる。
南北回廊は、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、それにベトナムを含むGMS国の主要プロジェクトの1つである。ADBは1992年にGMSを立ち上げて以来支援をしてきた。
今回のADBの融資は、より金利が低いアジア開発基金(ADF)から出され、8年間の返済猶予期間を含めて32年の償還期間がある。利子は、猶予期間が1パーセント、その後は年1.5パーセントである。
詳細は:Tsukasa Maekawa Tel: +632 632 5840 tmaekawa@adb.org
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