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ラオス・セコン川ダム開発>ベトナムが牽引力
メコン河開発メールニュース 2003年9月15日

中国に続き、ベトナムも自国のみならず隣国ラオスにおけるメコン河支流のダム開発の牽引力になっています。その「余力」を生み出しているのが、日本のODAなのです。

現在ベトナムは日本からのODA供与額がトップ5に入る巨額の援助を受けています(2000年のベトナム向けの円借款ODAの支出純額は7億9000万ドルで第1位でした)。累計で8322億円にのぼる円借款ODAの実に3分の1にあたる2720億円は電力部門向けです。過去2年間でみても、円借款ODAの契約額のうち663億円は電力部門に向けられています。更に、今後のODA供与候補とも言える「ロングリスト」の中でも、ダム建設などの電力部門が1630億円近くに達しています。

ベトナムは自国のダム・電源開発をこうした援助でまかない、自らの資金は隣国ラオスに投資してダム開発を進めようとしているのです。本来、日本の援助がなくても国民生活に必要な電源を開発できる資金も能力もあるのです。にもかかわらず、外務省等がとりまとめをしているベトナム国別援助戦略においても、こうした隣国との関係には目を向けずに、ベトナムの電力部門への援助を重点分野に挙げています。

以下、ベトナム通信社(VNA)のニュースをもとにBBCが報じたものです。

ベトナムとラオスが水力発電所建設

2003年9月12日

BBBモニタリング国際レポート

【ハノイ発9月12日】ベトナムとラオスの合同株式投資開発会社は、ラオスにおいて5つの水力発電プロジェクト建設の計画と投資にゴーサインが与えられた。5つのプロジェクトとは、セカマン第1、セカマン第4、セピエン・セナムノイ、セコン第4、セコン第5である。

ベトナム外務省、建設・運輸・通信省、中部クアンナム省と関係部局は、ラオスとの国境であるクアンナム省のナムザン国境ゲートと、セコン省のダクタウーク国境ゲートの二箇所を国管轄レベルに格上げするよう、ラオス側との調整を指示されている。これは、セカマン第3水力発電所の建設がしやすいようにするためである。

水力発電所の建設を急ぐため、ナムザンとダクタウークの国境ゲートに通じる道路網の建設を終わらせると、ベトナムのNguyen Tan Dung副首相は、最近署名したベトナムーラオス間の協力実施合意において強調した。

情報源:ベトナム通信社(9月12日、Web版)

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