ホーム > 資料・出版物 > メールニュース > ラオス・セピエン-セナムノイダム > ベトナムへ電力輸出
これまでのラオスのダム開発はタイへの電力輸出が中心でしたが、最近はベトナムの影響が強まっています。
南部セコン川沿いのダムをベトナムが投資して開発しようとしている一方で、次の記事にあるように、ベトナムへの輸出用のセピエンーセナムノイダムが計画されています。このダムは、90年代半ばに韓国企業が投資して建設を検討していましたが、97年の通貨危機で頓挫していました。
韓国企業がラオスでダムを建設し電力をベトナムに輸出する、この地域のダム開発の枠組みが援助中心から変容し始めていることは確かです。以下は、メコン・ウォッチのインターンの山口健介さんの翻訳です。
KPLニュース
<http://www.kplnet.net/>
ビエンチャン、10月24日(KPL)23日にラオス政府のKhempheng Pholsena計画協力副委員長と韓国-ラオス電力開発会社のNam Chi Paek社長との間で交わされた覚書によれば、ラオス政府と韓国政府はベトナムに輸出するための水力発電所をラオスに計画する。
覚書によれば、ラオスと韓国は、チャムパサック県及びアトプー県南部のボロベン高原のセピエンーセナムノイ水力発電所プロジェクトについての、サーベイと実施可能性調査を共同で行う。
調査の結果が良好であれば、ラオスと韓国は6億ドル規模のセピエンーセナムノイ水力発電所の建設をする。計画では、発電能力365メガワット、年間2000ギガワットの発電をする見込みだ。
セピエンーセナムノイ水力発電所に発電された電力の大部分はベトナムへ輸出され、一部は地元に供給される。
プロジェクトの事業形態はBOT方式(企業が建設・操業しのちに無償で政府に譲渡する方式)で、契約の期間は30年以内になるだろう。ラオス政府はこの企業の25〜35%の株を保有するとみられる。