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円借款ODAを実施している日本の国際協力銀行(JBIC)のもう1つの業務は、発展途上国で事業を行う日本企業等へ融資する輸出入信用や投資金融です。先進国クラブであるOECD加盟国のJBICのような輸出信用機関は、共通の環境社会配慮政策(コモンアプローチ)の改善を議論してきました。
一方で、OECDに加盟していない中国の輸出信用機関は、環境社会配慮に関して国際的なスタンダードを持たないままそのビジネスを拡大し、日米に次いで、世界第3位の輸出信用機関になったというニュースです。
メコン河流域国でも、環境社会影響の大きさから国際金融機関や二国間援助機関が支援しない大規模インフラ事業に、中国やベトナムの企業が進出し、自国の輸出信用機関などが融資を行うという時代に入りつつあります。
以下は、http://www.chinanews.com.cn/n/2004-01-14/26/391436.html
にある中国語のニュースを李育成さんが英語に翻訳したものをもとにしています。
中国の輸出入銀行は世界第3位に2004年1月14日(新華社電による)中国の輸出入関連の主要な政策的信用機関である中国輸出入銀行は、業務の規模で世界第3位となっている。2003年、中国輸出入銀行は、二重の「大台突破」を成し遂げた。1つは貸付残高が1000億元を超えたこと、もう1つは電気機械とハイテク製品の輸出信用が累計で1000億ドルを超えたことである。
1月13日に北京で開かれた中国輸出入銀行の作業部会によれば、2003年に同行の貸付残高は1040元に、また電気機械とハイテク製品の輸出信用は、累計で1316億ドルに達した。投融資事業の資産総計はアメリカ輸出入銀行に接近し、世界第3位となった。また、海外などから同行を経由して貸し付けられる資金(transferloan business)を加えれば、業務規模は日本の国際協力銀行(JBIC)に次いで世界第2位である。