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ウォーター・グリッド>新大臣は推進派

メコン河開発メールニュース 2004年3月21日

先ごろ行われたタイの内閣改造によって就任した新しい天然資源・環境大臣に関する報道です。全国送水網(ウォーター・グリッド)の推進論者である新大臣に対しては、学識経験者や環境NGO関係者からおおいなる懸念の声が上がっているようです。

*ウォーター・グリッド計画とは・・・タイ国内や近隣諸国(ラオスとビルマ)にダム貯水池を建設し、そこから長大な導水管を通して、東北タイの高原地帯に灌漑用水を供給するというもの以下、メコン・ウォッチ(バンコク)の土井利幸の翻訳です。

送水網(ウォーター・グリッド)計画はSuvit氏の優先事項
省職員は氏の「開発」目的を懸念

バンコク・ポスト2004年3月12日

Ranjana Wangvipula記者署名記事

全国送水網(ウォーター・グリッド)計画とラタナコーシン島の旧市街を「青空博物館」に変える件が新しく天然資源・環境大臣に就任したSuvit Khunkitti氏の優先事項である。

就任初日にあたる昨日(3月11日)会見を行なったSuvit新大臣は、3000億バーツ(約9000億円)をかけてタイ全土に送水管網を整備する計画に賛同する、と述べた。

「全国送水網は実行可能性調査と概念設計の段階にある」とSuvit新大臣は述べた。

学識経験者や環境保護団体関係者の意見では、送水網計画は環境に悪影響を及ぼしかねないばかりか、おそらく根本的な問題解決にもならない。

水資源管理を研究したある経済学者によれば、送水網の敷設は場所によって地勢にそぐわないこともあり、環境問題を引き起こす可能性がある。農業省が提案した同計画では、送水網に加えて何千もの貯水池を掘ることになっている。すでに閣議決定で9500万バーツ(約2億8500万円)の調査費用がついている。

Suvit新大臣はまた、「バンコク旧市街を改装し世界一の規模をほこる青空博物館に変える」戦略計画を練る、と述べた。

この計画を立案したのはラタナコーシン島及び旧市街保存委員会で、同委員会は旧市街地の景観の改善をねらっている。旧市街地とは、王宮、王宮前広場、タ・ティアンの旧建造物、タマサート大学近くにあるプラチャン埠頭のことである。

委員会の当初の計画では、フラワー・マーケット(パーク・クローン市場)からプラ・アティート通りまでの河岸地帯を「グリーンでクリーン」にすることになっている。

この計画に対しては、大学関係者や強制立退きをせまられる住民の一部が反対している。建造物が取り壊される可能性もある。

天然資源・環境省の職員からは、閣僚リストからもれたPraphat Panyachartrak前天然資源・環境大臣の退任を惜しむ声もあがっている。

「個人的にはPraphat氏に残ってほしかった」と、クロンダン汚水処理計画の解決に尽力したPraphat氏を称える中間管理職の職員は語った。

環境保護団体も天然資源・環境省の今後に関して懸念を表明した。

Suvit新大臣が、同省の目的である環境保全と相容れない形で、「旧来型の政治」を持ち込んだり開発計画を推進することを恐れているのである。

タイ野生生物保護基金のSurapon Duangkhae事務局長によると、Praphat前大臣は政治的野心抜きで政界入りし、周りを毅然とした学識経験者や環境保護団体関係者でかためていた。

「省としてはPraphat前大臣のような人物を求めているはずだ」とSurapon氏は語った。

東南アジア河川ネットワークのメンバーは、Suvit氏はダム建設がお気に入りなことで知られており、行き過ぎた開発は環境に被害を与えると懸念を述べている。

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