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対カンボジア援助>世界銀行が改革に疑問

メコン河開発メールニュース 2004年5月19日

先日のニュースで、カンボジア政府が援助国・機関に3年間で15億ドルの支援を要請する記事を流しました。その中で、汚職や貧困削減に向けた予算執行が疑問視されていると指摘されていましたが、今回はその続編です。以下の記事は、在カンボジア世界銀行事務所長が、カンボジア政府の貧困削減に向けてのコミットメントを疑問視する発言をしたことを伝えています。また、援助の効果が低いことに関して、世界銀行やアジア開発銀行の協調の悪さなどドナーの責任についても触れられています。

メコン・ウォッチ(プノンペン)の杉田玲奈の翻訳です。


「政府の改革への取り組みを世界銀行が疑問視」

Nhem Chea Bunly記者、Daniel Ten Kate記者

カンボジア・デイリー、2004年4月3-4日

カンボジア政府が次のCG会合において、次の3年間のために15億ドルを援助国・機関に求めると発表してから数時間後、世界銀行のカンボジア事務所長は政府の貧困削減に向けての関与を疑問視した。

カンボジアが数々の貧困削減目標を達成する可能性が低いことを明らかにした国連の報告書の発行の際に、フンセン首相が行った先週の発言を、世界銀行のプノンペン事所局長Nisha Agrawalは批判し、「がっかりだ」と述べた。

Agrawall所長は、「要するにカンボジアは『貧困者の数を半減しない』と言っている」と、木曜の公開討論会において述べた。「私が聞きたいのは、なぜ、ということだ。何を行う必要べきかは明確だ」。

4年前、カンボジアは2015年をめどとした数々の目標を立てた。そのひとつが貧困を半減することだった。さらに、援助国・機関が援助を公約する場であるCG会合過去2回において、政府は汚職防止法の実施、司法改革、保健と教育分野の予算の増加を約束した。

長く続く政治的行き詰まりのため、CG会合は去年は行われなかった。

先週のスピーチにおいてフンセン首相は率直に、「貧困削減のゴールを達成することはできない」と述べ、「達成は我々全員が犠牲をすればのみ可能だ」と付け加えた。

進展のなさの責任の一端は援助国・機関にもある、と社会開発センター代表CheaBannath氏は金曜日(4月2日)に語った。

援助国・機関、特に世界銀行とアジア開発銀行の調整のなさが近年の改革実施を妨げたと彼女は述べた。殆どの水準(ベンチマーク)が達成できなかったのだから、融資国・機関は次の会合で強い態度をとるべきだ。

「過去2回の会合において、援助国・政府が要請額を大幅に超える資金を与えたことについて、カンボジア政府は自分たちはよくやったと得意気だった」とCheaBannath氏は述べる。「次は、援助国・機関は失望を公約額に反映させるべきだ」。

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