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メコン上流開発>水位低下で貨物運輸がストップ

メコン河開発メールニュース 2004年6月2日

このメールニュースでたびたびお知らせしていますように、今年の乾季のメコン河上流は異常渇水に悩まされ続けました。その原因として、異常気象や中国によるダム開発などが指摘されています。

この問題についての過去のニュースはメコン河本流ダムで読むことができます。

現地は雨季に入り、渇水問題はとりあえず「時間」が解決しました。しかし、もし原因が人為的なものであれば、来年以降も同様の問題が生じる可能性はあります。

以下、渇水に伴う商業航行への悪影響に関する2004年4月28日のニュースを、メコン・ウォッチインターンの施錦芳さん(専修大学大学院博士課程)が翻訳しました。

メコン河の水位低下が雲南−タイ貿易に影響:貨物船の運行が半月間停止 2004年4月28日 新華ネット雲南チャンネル

港に貨物を山積みにした8、9艘の貨物船が半月間港に停泊し、水位が上がるまで、出発を待たなければならない状態となっている。船の乗組員高沢智氏は「今回運んでいる貨物は日用品だが、もし新鮮な食べ物にだったら、我々は大損していたはずだ」と語った。

関累(Guan lei)港は、中国西南部の雲南省シーサンパンナーのタイ族自治州モンラー(注:モンは孟に力、ラーは月に昔)県に位置し、東南アジアの各国からメコン河を経由して中国へ入る場合の最初の港である。水位が低下したために、現在、水運が停止されていた。以前、危険を冒して航行したことがある何人かの乗組員は、関累港からタイ北部のチェンセン港まで、通常の航行では1日しかかからないのに、往復で27日間かかったと語った。貨物が運ばれたが、船が壊れてしまった。乗組員たちは、今後はこのような危険な行為は絶対にしないと記者に話した。

モンラー県税関の官員の匡順生氏は次のように語った。メコン河(瀾滄江)の乾季、普通は毎年11月から翌年の4月までである。水文調査所の統計データによると、メコン河の水位は過去10年間の最低記録であり、1998年の最低記録に比べ、さらに1メートル余り低下している。2004年の第1四半期には、関累港の貿易量は7,879トンであり、2003年の同時期に比べると50.74%減っている。貿易額は788万ドルであり、20.5%減っている。そのうち、輸入量は790トンであり、87.8%減っている。昆明税関の統計資料によれば、雲南の港からタイへ輸出した野菜・果物の輸出額は、昨年の10月には350万ドルに達していたが、2003年12月以降は1ヶ月あたり約1万ドルに過ぎない。現在、中国とタイの倉庫には大量の商品が寝かされている。現地の倉庫の家賃が値上がりしても、倉庫の供給量が需要量に応じ切れない状態になっている。

今年メコン河(瀾滄江)の長期にわたる低水位の状態が、商人と水運業者を苦しめている。景洪市の鴻盛(Hong shen)という企業の副社長である李永利氏は、今年の瀾滄江の通航期間は合計で半月間足らずであると語った。契約した林檎、梨の輸出はすでに取り止めになり、正月前に契約した百万トン余りの野菜・果物も運ばれなかったという。船の所有者は商人たちより最も絶望的である。10日間ほど関累港に滞在している黄氏は、毎日生活費が100元近くかかる上、8人の乗組員に合計300元の給料も支払わなければならないので、商品を運ぶことができなければ、本当に損な商売だと話した。

西双版納のタイ族自治州環境保護局局長の胡昭雲氏は、メコン河(瀾滄江)の水位が低下している原因は、現在メコン河(瀾滄江)が乾季である上、降水量と水源の氷河から溶けた水の量が少なく、上流の発電所における貯水の問題もあったと説明した。彼は、雨季が来れば水位が上昇し、メコン河(瀾滄江)の低水位の状況は改善されるはずだと指摘した。

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