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【ナムトゥン2ダム・キャンペーン】第7号 東京・京都・広島で国際セミナー−世界銀行とアジア開発銀行の融資を問う−
(特活)メコン・ウォッチ 2005.1.23

東南アジアのラオスに計画されているナムトゥン2ダムは、過去10年以上にわたって、世界銀行などの開発金融機関の間で最も論議を呼んできたダムプロジェクトです。

一国一票の国連と異なり、出資金に応じて投票権が決まる世界銀行において、日本はアメリカに次ぐ投票権を持っています。このダムへの協調融資を検討しているアジア開発銀行(ADB)に至っては日本はアメリカと並ぶ最大出資国です。

発電された電力のほとんどは隣国タイに輸出されますが、ラオスの巨大ダムからの電力購入計画は、タイ国内の再生可能エネルギーの開発を遅らせると批判を受けています。また、タイの消費者が不必要で割高な電気を買わされると批判する人たちもいます。

世界銀行とADBの意思決定を間近にひかえ、このダムの行方にカギを握っている、ラオス、タイ、アメリカ、それに日本のNGOが一同に会し、このダム計画の環境・社会・経済面での問題点について各地でセミナーを開催致します。

JBICやJICAなど日本のODA実施機関の環境社会配慮ガイドラインは、世界銀行の政策をいわば先進例として整備されてきました。世界銀行がこれだけの問題案件を支援すれば、援助機関の環境社会配慮政策の実効性へも疑問の目が向けられることになるでしょう。

<国際セミナーの日程>

【東京】2月11日(祝)13:30-16:30 於:日本青年館
【京都】2月12日(土)16:00〜18:00 於:キャンパスプラザ京都
【広島】2月13日(日)14:00〜 於:広島市国際会議場(平和記念公園内)
詳細は以下の案内をご覧下さい。多くの方々のご来場をお待ちしております。


ラオスの人々の生計手段を奪い、環境破壊を進めるプロジェクトに、世界銀行やアジア開発銀行の資金が使われないよう、皆さんの力を貸してください!


ラオスのナムトゥン2ダム計画は、日本が第2の出資国となっている世界銀行が支援をするかどうかで、国際的に最も論議を呼んでいる大規模インフラ事業です。

450平方キロ(琵琶湖の3分の2)を水没させるこの事業は、10万人を超える農村住民に被害をもたらし、希少動物の生息地を破壊します。隣国タイへの売電による外貨収入がラオスの「貧困削減」につながるとされていますが、タイの電力需要には疑問があり、総事業費12億ドル(ラオスのGDPの7割に相当)の大半を海外からの借金でまかなうという経済的にもリスクの高いプロジェクトです。

本当にこの巨大ダム事業はラオスの「貧困削減」につながるのでしょうか?それとも、ナカイ高原に暮らす人々に新たな貧困をもたらそうとしているのでしょうか?今回、ラオス・タイ・アメリカで活動するNGOからパネリストを招き、同事業の社会・環境影響、経済分析、現地の住民の現状を報告するセミナーを東京・京都・広島にて開催。国際機関による同事業支援の問題点を考えます。

≪パネリストの紹介≫

○ウィトゥーン・パームポンサチャロン
Towards Ecological Recovery and Regional Alliance(TERRA)共同代表、弁護士
TERRAはタイを代表する環境NGOで、80年代に世界銀行が支援を検討したナム・ヂョアンダム計画を廃止に追い込んだ。ウィトゥン氏はその時の中心人物。タイのみならず周辺のインドシナ諸国への開発の不合理さを問い続ける。

○名村隆行
日本国際ボランティアセンターラオス現地代表
ナムトゥン2ダムの建設が計画されるナカイ村をベースに活動している。ナムトゥン2ダムの建設が予定されているナカイ高原で、森林保全や農村開発事業に取り組んできた。現地の人たちと関わる中で、国際機関の事業に対する懸念の声を耳にし、アドボカシー活動を展開している。

○アビバ・イムホフ
International Rivers Network(IRN)東南アジア担当キャンペイナー
カリフォルニアはバークレーにある環境NGO、IRNのスタッフ。ナムトゥン2ダムの国際的なキャンペーンの中心メンバーであり、世銀への働きかけやダムの環境社会影響関連の調査分析のコーディネートなどに従事している。

○松本 悟
特定非営利活動法人メコン・ウォッチ代表理事
ラオスで農村開発に協力していた90年代前半、ナムトゥン2ダム計画に伴う伐採を直に目にする。その様子は、自身の作『メコン河開発』(1997年、築地書館)に生々しく描かれている。ナムトゥン2ダムを計画当初より憂慮してきたひとり。

※同時通訳有り(英→日のみ)

■京都
「世界銀行の巨大開発と日本―ラオス・ナムトゥン2ダムプロジェクトから」

■広島
「こんな援助は必要なの?―世界銀行とナムトゥン2ダム計画」

ナムトゥン2ダムとは・・・

ラオスのナムトゥン2ダム計画は、日本が第2の出資国となっている世界銀行が支援をするかどうかで、国際的に最も論議を呼んでいる大規模インフラ事業です。約6000人の立ち退き住民を含め10万人を超える農村住民に被害をもたらし、アジア象など貴重な野生動物の生息地を破壊します。総事業費は、ラオスのGDPの70パーセントに相当する12億ドルで、そのうち70パーセント以上を海外からの借金でまかなうことになります。計画の実現は資金が集まるかどうかにかかっており、そのカギを握っているのが世界銀行の支援です。もし世界銀行が協力を約束すれば、それが「お墨付き」となって民間銀行団の金利の高い融資が、重債務貧困国のラオスに流れ込むでしょう。経済的にもリスクが高いプロジェクトなのです。

キャンペーンの呼びかけ

ナムトゥン2ダムが地域住民の生活やそれを支える生態系に及ぼす影響に懸念を抱いてきた私たちメコン・ウォッチは、世界銀行とADBに巨額の資金を提供している日本の市民社会に向けて、この事業の概要や懸念される問題について情報を共有し、公的国際金融機関の融資を阻止するべく、このキャンペーンを始めました。是非、世界銀行、ADB、財務省国際局に対してナムトゥン2ダムへの資金協力を行わないよう働きかけにご協力下さい。

キャンペーンのサイト

http://www.mekongwatch.org/env/laos/nt2/index.html

現在、以下のペーパーが日本語で読めます。

連絡先

この件に関するご質問やご要望などは下記までお気軽にお問い合わせ下さい。

(特活)メコン・ウォッチ 松本・東
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電話 03-3832-5034 ファックス 03-3832-5039
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