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最近メコン河の越境環境問題への関心が研究者やNGOの間で高まり始めています が、下流への懸念をよそに、最上流の中国は着々とメコン河本流(瀾滄江)ダム を進めています。 以下、メコン・ウォッチの大澤香織の翻訳です。
瀾滄江上での建設が予定されている8つのカスケードダムのうち最上流に位置す る功果橋ダムの予備実行可能性調査が先日、昆明での専門家による審議会を通過 しました。功果橋ダムは小湾ダムの上流に位置するメコン河本流ダムです。
(新華社ネット雲南チャネル、2005年3月22日)
瀾滄江流域計画の功果橋(Gongguoqiao)発電所(総発電容量900MW)のプレ・フィー ジビリティスタディ(初期実施可能性調査)が先日、昆明での専門家の審議会に おいて採択された。
功果橋発電所は雲南省大理白族自治州雲龍県に位置し、計画では、総発電容量 900 MW、投資額60億元、ダム堤によってコントロールされる流域面積は9万7100 平方キロメートル、正常貯水位1307メートル、相当するダム容量は3億1600万立 方メートル、主な目的は発電となっている。
1986年12月に出された『雲南省瀾滄江中下流計画報告(功果橋−南阿河口)』は 初め水利電力部によって批准され、瀾滄江中下流の河段に二つのダムと8級カス ケードダムの計画案が明確になった。
功果橋水力発電所はこの中下流ダム群の最 上流で建設が待たれていたプロジェクトである。このダムから放流される水と下 流に位置する小湾水力発電所(建設中)の水位はつながっており、また2003年9 月に編成され完成した『瀾滄江上流水力発電計画報告』によれば、功果橋水力発 電所の上流に位置する苗尾水力発電所(計画中)の水は互いにつながっている。 2005年1月、雲南華能瀾滄江水力発電有限公司の委託を受け、西北水利水電勘測 設計研究院によって『瀾滄江功果橋水力発電所予備実行可能性研究報告』が完成 した。
3月18日から20日かけて、水力発電水利計画設計院総会と雲南省発展改革 委員会が昆明市において瀾滄江功果橋水力発電プレフィージビリティスタディ報 告の審査会議を行い、この報告書を採択した。