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サルウィンダム>タイ・ビルマ間で合意へ

サルウィン川では、上流中国の「怒江」部分に続き、しばらく影を潜めていた タイ・ビルマ国境でも巨大ダム計画が進められようとしています。 以下、タイの英字新聞の記事です。

復活したサルウィン・ダム構想 Viset氏、発電総容量は1万5000MW、と語る

2005年5月20日 バンコク・ポスト

YUTHANA PRAIWAN記者 (翻訳:大澤香織)

10年来の計画であったタイとビルマ共同投資によるサルウィン川流域での巨大 水力発電開発プロジェクトが再び復活してきている。

(タイの)エネルギー省のViset Choopiban大臣は、5月30日に電力省においてビ ルマ側のカウンターパートと何十億バーツにものぼる事業の実施可能性調査 (F/S)を行うことで合意するだろう、と話した。

プロジェクトは中国からビルマを通り、マルタバン湾に注ぐ2400キロの河川の一 部に複数のダムを開発する、というものだ。ビルマはこのプロジェクトによって 生み出された電力を地元のニーズを満たすために使用し、残りをタイに輸出する 計画だ。

「全部合わせた発電総容量が1万5000MWの5つの水力発電ダムがこの1本の川に建 設されるだろう」と、Viset氏は語った。

これまでで最新のタイとビルマの合意は、昨年4月のサルウィン川における4つ のダム建設計画だ。1基は5600MWの発電容量を持ち、他の3基はそれぞれ600から 900MWずつである。

これは1994年にタイが1500MWまでの電力をビルマの河川に建設予定の4つのダム から購入する、という最初の覚書を締結して以来、提案しているいくつかの計画 のうち最新のものだ。

この新たな合意は、タイ発電公社(EGAT)とビルマ電力省に対して共同で詳細か つ正確な水力発電ダムのサイトと適切な発電容量を調査するよう指示している。

また、この調査では、最もダム建設に適しており、また自然保護活動家達からの 反対を受けなさそうな場所を見つけようとしている。

ダム推進者は、水力発電ダムは電力を生み出すもっとも安い方法であり、ダム建 設は電力の供給者に化石燃料からの転換を促すことによって電力供給産業がより 効率化するための刺激を与えるだろう、と言う。

Viset氏はビルマの政治的リスクについて懸念はしていないと言う。何故なら二 国間で、はヤダナ(Yadana)やイェタグン(Yetagun)などで天然ガス採掘を行っ ており、その他のエネルギー関係事業でも緊密に協力しているからだ。

ダム建設は完成までに7年から8年かかると見込まれる。

タイはその間、天然ガスに変わるエネルギー源を確保する必要がある。1つの選 択肢は石炭だ。石炭は、今ではより高度になった技術開発の恩恵によって硫黄分 を除去し、環境への影響を減らすことが可能となっている。

省の情報筋によると、このプロジェクトは軍事政権下のビルマが関わる全ての事 業について支援を拒否している世界銀行やADBなど国際金融機関からのローンは 受けないという。

サルウィン川のタイとビルマによる開発するというこの断続的な計画以外に、 中国政府は雲南省を流れるサルウィン上流で少なくとも13のダムを建設する意 思を明らかにしている。

エネルギーの専門家、Piyasvati Amranand氏はサルウィン・プロジェクトに必 要とされる投資は低いが、開発には時間がかかり、自然保護活動家やNGOなどに よる反対が予想されると言った。

彼は、短期的にはタイは電力を生み出す別の燃料源を探し、天然ガスへの依存を 減らすべきだと言い、石炭が最良の選択肢だ、と付け加えた。

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