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メコン河開発メールニュース 2006年12月31日
2006年の最後に、中国からカンボジアのインフラ整備への2億ドルの融資のニュースをお送りします。今年のメコン河開発メールニュースでは、中国からメコン河流域国への援助や投資の問題を多く扱ってきましたので、ある意味では象徴的なニュースと言えそうです。 以下、メコン・ウォッチの大澤香織の翻訳です。
2006年10月24日、新華社
中国は火曜(10月24日)、カンボジアに対して1億9570万米ドルの優遇借款を提供するという契約を結んだ。これはカンボジアの国道を改修し、主な河川に橋梁を建設するのに使われる。 両国の代表はフンセン首相やZhang Jinfeng駐カンボジア中国大使、他の高級官僚出席のもと、2つの契約を交わした。 最初の契約で、中国政府はカンボジアの公共事業交通省(Ministry of PublicWorks and Transportation)に対して5190万米ドルの優遇借款を提供し、これはクラティエ州Snoul地区からモンドリキリ州Sen Monorom地区まで127キロメートルの国道76線の改修に使われる。 契約の締結者として、中国道路橋梁会社【注1】はDBST技術(Double BituminousSurface Treatment)を使った事業を始める予定であり、2007年1月31日に工事を開始、2010年3月30日の完成を目指している。 ふたつめの契約では、中国政府が1億4380万米ドルを優遇バイヤーズ・クレジットとして、カンボジア公共事業交通省に提供し、カンダル省からカンボジア―ベロナム国境まで109キロメートルの国道8号線、及び1060メートルのPrek Tamak橋の設計と建設を行う。この橋はメコン河上流に位置し、975メートルのPrekKdam橋はトンレサップ川の下流に位置する。 契約書によると、上海建設(グループ)総公司はこの道路事業は40ヶ月で、また橋梁事業を50ヶ月で終えるという。 Zhang Jinfeng駐カンボジア中国大使は、これらの事業は両国の強い友好を示していると述べた。また、カンボジアの経済財務省のKeat Chhun氏は中国の援助に感謝を示した。
【注1】 中国道路橋梁会社 国有企業。アフリカのルワンダなどにも事務所がある。
【注2】 上海建設(グループ)総公司 1994年に成立した国有企業。