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ラオス・人権状況>年末に向けて注視すべき動き

メコン河開発メールニュース2015年11月6日

ラオス国内の人権状況をめぐって、いくつか注視すべき動きがあります。

本日(11月6日)、首都ビエンチャンでは、EUとラオスが人権をめぐる対話を開催中で、今月27日には、ラオスの支援国が集まる恒例の円卓会議も予定されています。ラオスの人権状況は、この円卓会議でも話題になることでしょう。また、来月15日には、社会活動家のソムバット・ソムポーン氏がビエンチャン市内で何者かに拉致され、消息不明のまま、三年目を迎えます。

こうした機会に、ラオス政府や支援国が、どういった内容の声明などを発表するのか。これまでと比べて、どういった点で改善が見られるのか、といった点に注目していく必要があります。

私たちメコン・ウォッチがこの件に注目するのは、悪化するラオスの人権状況の中で、開発、とりわけダムや道路建設といった大規模開発プロジェクトが、情報公開や住民参加といった原則を守って実施できるのか、という点におおいに疑問を持つからでもあります。

二国間援助、およびアジア開発銀行(ADB)をはじめとする多国間援助を通して、ラオスの大支援国の地位を占める日本政府と関係機関の方々には、その点を真剣に考えていただきたいと思っています。

以下では、先月28日、国連総会の場で、ラオス政府が国連人権理事会の理事選に落選した件をラジオ・フリー・アジア(RFA)の報道の日本語訳でお伝えします。

ラオスの国連人権理事会理事選の落選に驚きの声なし

ラジオ・フリー・アジア(RFA)
2015年10月29日

ニューヨークの国連本部が実施した国連人権理事会(UNHRC)の理事選挙(無記名投票)で、ラオスの理事就任の目論見はかなわなかった、一方、ラオス関係の人権団体は安堵の声をあげている。この人権団体は、ラオスの共産党政権に対して、理事への就任を求めるより、国連の人権関連条約を順守することが先決だと働きかけている。

10月28日(水)、国連総会での無記名投票の結果、人権理事会・アジア太平洋枠の五つの空席の一つを狙っていたラオスの得票は伸びず、結局、キルギス共和国、モンゴル、フィリピン、韓国、アラブ首長国連邦の五か国が選出された。

パリに本部を置くラオス・人権を求める運動(Lao Movement for Human Rights)は、RFA・ラオス局の取材に対して、強権的な一党独裁のラオスが人権理事会の47理事国の一つになっていたとしたら、「この上もなく不幸なこと」だったと答えた。

「ラオス・人権を求める運動は、ラオス人民共和国政府によるラオス国民への人権侵害が破廉恥でとどまるところを知らず、この長年にわたる侵害行動が、国連加盟国からの支持を得られなかった理由だと確信する」と、同団体のVanida Thephsouvanh代表は語った。

Vanida氏は、さらに「ラオス政府は、国連人権理事会の席を狙う前に、まず、自らが署名・批准した国際人権条約を尊重・実施すべきである」と述べた。

ラオスが落選した理事選の直前に、国連ウォッチ(U.N. Watch)、人権財団(Human Rights Foundation)、ラントス財団(Lantos Foundation)の人権三団体が報告書を公表しており、この報告書は、人権や言論の自由などに対するこれまでの対応から、理事国としてふさわしくない九つの立候補国の一つとして、ラオスを名指ししていた。

報告書がふさわしくないとした立候補国のうち、ブルンジ、エクアドル、エチオピア、キルギス共和国、トーゴ、アラブ首長国連邦、ベネズエラは、任期三年の理事国に選出された。

ジュネーブに本部を置く国連人権理事会は、強硬な全体主義国家や深刻な人権侵害国家が加わっていることで、長らく物議をかもしてきており、現在は、サウジアラビアが議長国を務めている。理事国には中国、キューバ、ロシア、ベトナムが就任し、こうした国々は、米国の非政府組織フリーダムハウスから、「自由が欠如している」との判定を下されている。また、理事会においては、お互いが精査や批判を逃れるような投票行動をしていると常に非難を受けている。

人権団体の間では、ラオスが理事選に落選したのは、ラオス政府が社会活動家のソムバット・ソムポーン氏の失踪にかんして十分な説明をしてこなかったからだとの観測が広まっている。ソムバット氏は、ビエンチャン市内の交番の前で誘拐されたまま、約三年が経過している。

ソムバット氏が行方不明になったのは2012年12月15日のことで、その日、警官が氏の運転する車に停車を命じた。警察の監視カメラの映像では、その後、氏は別の車に移され、以来、消息不明のままである。

当局は関与を否定しているが、おおかたでは、氏の誘拐は警察権力、あるいは政府とつながりのある集団による犯行であるとの見方が強い。

ソムバット氏の妻であるウン・シュイメン氏は、RFAの取材に答えて、いたるところで警察が警備するラオスのような国で、なんらの情報や証拠すら見つからないことに困惑していると述べた。

「ラオスでは村々や集落ごとに治安要員がおり、犯罪を隠すのは至難のわざなのです。警察がなにも見つけられないというのは、まったく理解に苦しみます。警察には、ソムバットが誘拐された瞬間をとらえた監視カメラの記録まであるのですよ」とシュイメン氏は語った。

人権団体の調べによると、ラオスでは、少なくともあと13名の個人が行方不明で、中には1999年、民主化を求める抗議活動を呼びかけた三名の学生も含まれている。



1.記事の原文(英語)は、RFAラオス局のOunkeo Souksavanh氏の報告・翻訳、Paul Eckert氏の執筆によるもので、以下のサイトで閲覧可能。
http://www.rfa.org/english/news/laos/laos-rights-10292015160942.html
2.ソムバット氏誘拐事件の詳細・最近の動きについては、以下のサイト(英文)を参照のこと。
http://www.sombath.org/en/
メコン・ウォッチでも先々月、以下のメールニュースを配信している。
http://www.mekongwatch.org/resource/news/20150910_01.html


(文責・翻訳 土井利幸/メコン・ウォッチ)

 

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