ホーム > イベント >メコン河流域と日本の山村を結ぶ展示とセミナー
メコン河流域の農村部の人びとは、地域の豊かな自然を生活の基盤としています。自然と共にある暮らしは経済指標に表れず、その存在は軽視されがちです。今、メコン河流域では河川や森林の開発で生態系の劣化が急激に進み、人びとのくらしに大きな影響を及ぼしています。メコン・ウォッチでは、メコン流域各国の農村域における持続可能な自然資源利用の在り方、とりわけ人々が利用することで守られてきた生物多様性の価値を可視化することを目的に、流域諸国のNGO関係者らと共に現地調査や映像制作を行ってきました。
この度、2012年1月から2月まで自然環境情報ひろば丸の内さえずり館で、「日本とメコン、人と自然の物語」と題した展示イベントを開催する機会に合わせ、連続セミナーを企画しました。現地からのゲストも交え、人々の資源利用やそれを守る試みについて、それぞれの視点からその取組みをお伝えします。
*現地調査とセミナー開催にあたっては、Lushジャパン、経団連自然保護基金、自然環境情報ひろば丸の内さえずり館、三井物産環境基金の支援をいただいています。
*展示については、こちらをご覧ください。
第1回 人は自然の一部 - 川を耕し、森を敬う人々 -
2012年1月17日(火)18:30-20:00
話者:パイロ・スチンプラム(タイ・NGOスタッフ)、プーヴォン・ペットパイワン(ラオス・映像制作者)(逐次通訳付)
乾季、メコン河流域では河岸を使った畑作が美しい景観を生み出しています。また、ラオスやタイでは、精霊の棲むと信じられている豊かな森が人々によって代々守り育てられてきました。タイやラオスでの伝統的な資源利用や管理について、現地からの映像とお話で紹介します。
第2回 森と生きる人びと - ラオス北部の焼畑民の暮らしと環境問題 -
2012年1月25日(水)18:30-20:00
話者:東智美(メコン・ウォッチ)
ラオス北部の山岳部に暮らす焼畑民、カム民族の暮らしには、自然資源利用をめぐる様々な知恵が息づいています。映像作品や実際に焼畑や狩猟に使われる道具をお見せしながら、森と共にある焼畑民の暮らしとそれを取り巻く環境問題についてお話しします。
第3回 森の再生、文化の再生- タイ・チョン族の実験 -
2012年2月14日(火)18:30-20:00
話者:シリラット・シーソンバット(タイ・チョン文化復興委員会)(逐次通訳付)
チョン族はタイ東部に住む少数民族。地元の小学校で、失われつつあるチョン語や森の資源を使う知恵を子どもたちに教えることで、自然と共生する文化を未来に伝えようとしています。チョン族の代表から伝統的生活や再生活動の成果・課題についてお話を聞きます。
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