メコン河開発メールニュース 2002年9月23日
タイのパクムンダムをめぐる動きが緊迫し始めています。
昨年、影響調査のために1年間の水門開放を勝ち取りました。調査を担当したウボンラチャタニ大学が調査報告書を提出し、それに基づいて政府の委員会が今後の対応を議論することになっています。その結果によっては、再び水門が閉じられ、せっかく戻り始めたムン川の魚と人々の生活が、またしても壊されることになります。被影響住民たちはあくまで水門の永久開放を求めています。
日本理事の強い働きかけもあって1991年に世界銀行が融資をしたこのダムをめぐる問題については、以下のHPを参照してください。
住民の息の長い運動の結果、水門を開放して魚がよみがえったパクムンダムは、世界中でダムの影響で苦しんでいる人たちに一筋の光明を照らしてくれました。その明かりが再び消えるかもしれません。しばらくは目を離せない状況が続きそうです。以下、バンコクポストの記事です。
バンコクポスト
2002年9月23日
村人およそ70人と貧民フォーラムは、本日首相府前でデモを行ない、パクムンダムの全ての水門を永久に開放することを求めることにしている。
貧民フォーラムのアドバイザーであるWanida Tantiwithayanant氏に率いられ、村人たちは昨日(22日)列車でウボンラチャタニを発ち、けさバンコクのフアランポーン駅に到着する。
貧民フォーラムのリーダーであるPakdi Chanthachiad氏は、村人たちはパクムンダム問題を取り扱っている政府の委員会に対して、全ての水門を引き続き開放することを勧告しているウボンラチャタニ大学の調査に目を向けるよう求めていると語った。
Pitak Intrawithayanunt副首相が議長を勤めるこの委員会は本日会合を持つ予定である。
パクムンダムによって被害を受けた約250人は、自らの要求を掲げて9月17日にウボンラチャタニの県庁でデモを行なったが、建物のフロアを占拠しようとした後で、9月19日警官隊によって排除させられた。