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メコン上流開発>環境面での警告

メコン河開発メールニュース 2004年3月19日

メコン河の異常低位と中国による上流開発に関するニュースです。先日バンコクポスト紙の『メコン河 中国のダムが低水位につながった』をお伝えしましたが、同じ日付のThe Nationの記事です。


環境面での警告:メコン河流域に『旱魃警報』

The Nation、2004年3月5日

Kamol Sukin記者

もしメコン河の水位が4月まで下がり続ければ、下流域は深刻な旱魃に見まわれるだろう、昨日環境グループが中国のダムのせいだと批判しながら語った。

「1月終わりから、メコン河下流の水位は、過去数年間と比べて劇的に低くなってきた」と、東南アジア河川ネットワーク(SEARIN)が報告している。SEARINの報告は、チェンライ郡のチェンコンとチェンセンでのメコン河のモニタリングに基づいたものである。

「2月12日、水位は0.98メートルにまで下がった。これは2000年以降もっとも低い」。SEARINのChainarong Setthachua代表が本紙に語ったところでは、チェンライでのメコン河の平均水位は1.5メートルとのことである。

メコン河の現在の水位については2つの「奇妙な」側面がある。1つはいつもより早い時期に水位が低くなっていること、もう1つは異常な潮位のような上下変動があることだとChainarong氏は付け加えた。

「普通は旱魃は3月や4月に起きるのだが、今年は1月に始まった」とさらに説明する。

「メコン河の水位の上下変動がいつもより頻繁に起きている。通常は20センチの上下変動を確認するのに3〜4日かかるが、現在は1日の間で起きている」と彼は付け加えた。

SEARINのChainarong代表は、メコン河上流に中国が建設している一連のダムが、こうした現象の元凶となっていると結論付けた。

「大朝山と漫湾という2つのダムはすでに完成し、発電のために水を溜め始めている」と、Chainarong氏は言う。

漫湾ダムは1996年に完成し、1500メガワットの発電能力を備えている。大朝山ダムは昨年11月に工事が終わり1350メガワットの能力がある。

3番目となる小湾ダムは現在建設中で、2012年に完成する予定である。中国政府は4番目のダム=景洪ダムを強く押している。このダムはチェンライから300キロのところにあり、タイ国境にもっとも近いダムとなる。

Chainarong氏は、「今後メコン河下流への影響はもっと明白、そして深刻になるだろう」と懸念する。

「タイ、ラオス、ビルマ、カンボジア、それにベトナムの人々が影響を被り、川の生態系も同様に深刻な打撃を受けるだろう」「多くの回遊魚が影響を受けており、私たちはこれらの魚種を綿密にモニタリングしている。川海苔(地域住民の食用)もまた減少している」とChainarong氏は述べた。

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