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【ナムトゥン2ダム・キャンペーン】第11号 
国会議員27名が融資反対の申し入れ

(特活)メコン・ウォッチ 2005.3.31

ナムトゥン2ダムへの融資を行うかどうかを議論する世界銀行理事会が、米国東部時間の3月31日(日本時間4月1日未明)にワシントンDCで開かれます。理事会を直前にひかえ、民主党所属の衆参国会議員27名が連名で、ナムトゥン2ダムへの融資を支持しないように谷垣財務大臣に申し入れました。

かつて中国西部貧困削減プロジェクトに対して国際的な懸念の声が挙がったとき、当時の宮沢喜一大蔵大臣の指示によって日本理事は融資に反対の姿勢をとったと言われています。谷垣財務大臣の英断を祈るばかりです。

ラオスの人々の生計手段を奪い、環境破壊を進めるプロジェクトに、世界銀行やアジア開発銀行の資金が使われないよう、皆さんの力を貸してください!

世界銀行理事会を十時間後に控えた3月31日午後、民主党の「次の内閣(ネクストキャビネット)」財務大臣の野田佳彦衆議院議員、党副代表の岡崎トミ子参議院議員のほか、衆議院の金田誠一議員、鈴木克昌議員、辻恵議員、西村智奈美議員、吉田泉議員、参議院からは、下田敦子議員、谷博之議員、広田一議員の合わせて10人の国会議員が直接谷垣財務大臣を訪れ、ナムトゥン2ダムへの融資を支持しないよう申し入れを行いました。この申し入れ書には、民主党所属の衆参国会議員27名が署名をしています。以下に、民主党の国会議員27人が提出した申し入れ書を添付致します。

ラオス・ナムトゥン2水力発電事業に対する世界銀行及びアジア開発銀行の支援に関する申し入れ

2005年3月31日

財務大臣 谷垣 禎一 殿

貴職におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、電力の輸出によって外貨を獲得し、その資金を貧困削減に活用することを目的として、ラオス中部のナカイ高原に計画されているナムトゥン2水力発電ダム事業は、環境社会影響や経済的なリスクの大きさから、国際的に大きな論議を呼んでいる事業です。

同事業に対し、世界銀行グループは無利子融資機関のIDA(国際開発協会)による部分リスク保証5000万ドル及び融資2000万ドル、及び民間企業支援機関のMIGA(多国間投資保証機関)による1億ドルの保証供与、また、アジア開発銀行は、公共セクター融資2000万ドル、民間セクター融資5000万ドル、及び政治的リスク保証5000万ドルの供与を検討しており、4月上旬にはそれぞれの理事会で支援するかどうかの決定が行われると聞いております。日本は、世界銀行においてはアメリカに次ぐ第2位、アジア開発銀行では最大の出資国であり、理事会での日本理事の投票行動は、本案件の行く末に多大な影響を与えるものと考えます。その上で、私たち民主党所属の衆・参議院議員○○名は、以下に挙げます理由から、日本政府で世界銀行等を担当している財務省が、理事会におきまして本案件への融資を支持しないよう求めます。

世界銀行は、2002年7月に公開したナムトゥン2ダム計画の「意思決定枠組み」という文書のなかで、以下の3つの柱が満たされなければ、プロジェクトを支援するかどうかの意思決定を理事会に提案しないとしています。

(1)プロジェクトが貧困削減と環境保護を目的とした開発の枠組みに組み込まれていること

(2)プロジェクトが技術的、経済的、財政的に健全であり、世界銀行の環境・社会配慮政策に沿ったものであること

(3)国際的な援助国・機関や国内外の市民社会から十分な理解と幅広い支持を得ること

しかしながら、以下に述べる現状から、世界銀行の「意思決定枠組み」の3つの要素が満たされているとは考えにくい上、同事業が世界銀行の政策に違反している可能性が疑われています。

(1)について:

・便益予測は、タイの過剰な電力需要予測を前提としている。

・総事業費がラオスのGDPの6〜7割に相当する13億ドルと大規模であり多くを海外からの借入でまかなうこと、回避が難しい環境社会面の問題が多く残っていること、大規模なインフラによる収益を貧困削減に充てられるようにするために必要なガバナンスがラオスに欠けていること、など多くのリスクを抱えている。

・ダムの売電収入は国際融資団への返済に充てられるため、ラオス政府の収入が増えるのは操業後かなり経ってからであり、その間のリスク(気象状況の変化、地域経済の停滞、タイの政策変更など)が経済分析で検討されていない。

・世界銀行自身が2004年12月に作成した「ラオス国別経済覚書」でも、水力発電への依存とガバナンスの弱さはラオスの経済成長にマイナスであると論じると同時に、水力発電を含む「自然資源開発を国の発展につなげるために必要な、公的セクターの効率性、透明性、アカウンタビリティはラオスにおいてかなり弱い」と分析している。

(2)について:

・世界銀行の「非自発的な移転に関する政策」(OP4.12)違反の疑いーダムが建設されるナムトゥン川下流の影響住民とは協議が行われておらず、補償が行われる前に水没予定地での伐採が行われた。

・世界銀行の「先住民族に関する政策」(OD4.20)違反の疑いー移転対象住民に提案されている新たな生計手段は、先住民族のニーズにあった生産様式ではないし、移転住民が自らの権利を守るために利用できる司法システムも整っていない。

・世界銀行の「環境アセスメントに関する政策」(OP4.01)違反の疑いー一部の影響地域でのアセスメントが行われておらず、影響の予測に必要な基礎データが揃っていない。プロジェクトの影響を受けるにも関わらず、協議が行われていないグループがある。

・世界銀行の「自然環境に関する政策」(OP4.04)と「森林に関する政策」(OP4.36)違反の疑いーアジア象をはじめとする希少な動植物が生息するナカイ高原の自然環境に回復不可能な影響を与える。

(3)について:

・世界銀行の総裁宛てに、153団体の国際NGOから、世界銀行がこのプロジェクトに関わることに反対するという要請文が出されている。

・昨年バンコク、東京、パリ、ワシントンDCで開催された世界銀行主催のテクニカル・ワークショップは、ナムトゥン2ダム計画自体や世界銀行らの支援へ多くの懸念と批判が出されたと聞いている。

・現時点で、このプロジェクトへの公的な支援や賛成を表明している国際的なNGOはないと聞いている。本案件が計画されているラオスでは、言論・結社の自由がかなり制限されていることを考えると、ラオスに詳しい国際NGOの理解が得られていないことは問題であろう。

・7つの国際NGOがOECDの多国籍企業行動指針のフランス政府連絡窓口に対して、最大出資者のフランス電力公社がナムトゥン2ダム計画において、労働権など行動指針に反する企業行動をとっているという申し立てが行われ、受理・審査されている。

以上のことを考えると、現段階では、本案件は世界銀行自らが定めました「意思決定枠組み」の3つの柱を満たしていないと言わざるをえません。こうした状況では、本案件がラオスの人々の生計手段を奪い、環境破壊を引き起こす可能性が大きいと考えられます。以上の認識と理由から、私たちは本案件を審議する世界銀行及びアジア開発銀行の理事会において、日本理事が本案件への融資を支持しないよう、ここに申し入れる次第です。

以上

賛同議員:(五十音順)

衆議院議員

野田佳彦(ネクスト財務大臣)、石毛えい子、稲見哲男、金田誠一、小林千代美、佐藤謙一郎、篠原孝、鈴木克昌、辻恵、西村智奈美、藤田一枝、松野信夫、吉田泉

参議院議員

江田五月、岡崎トミ子、小川勝也、神本美恵子、下田敦子、榛葉賀津也、谷博之、千葉景子、富岡由紀夫、平野達男、広田一、前田武、和田ひろ子

写し:

世界銀行 ジェームズ・ウォルフェンソン 総裁

アジア開発銀行 黒田東彦 総裁

世界銀行 大久保良夫 理事

アジア開発銀行 大村雅基 理事

ナムトゥン2ダムとは・・・

ラオスのナムトゥン2ダム計画は、日本が第2の出資国となっている世界銀行が支援をするかどうかで、国際的に最も論議を呼んでいる大規模インフラ事業です。

約6000人の立ち退き住民を含め10万人を超える農村住民に被害をもたらし、アジア象など貴重な野生動物の生息地を破壊します。総事業費は、ラオスのGDPの70パーセントに相当する12億ドルで、そのうち70パーセント以上を海外からの借金でまかなうことになります。計画の実現は資金が集まるかどうかにかかっており、そのカギを握っているのが世界銀行の支援です。もし世界銀行が協力を約束すれば、それが「お墨付き」となって民間銀行団の金利の高い融資が、重債務貧困国のラオスに流れ込むでしょう。経済的にもリスクが高いプロジェクトなのです。

◆キャンペーンの呼びかけ

ナムトゥン2ダムが地域住民の生活やそれを支える生態系に及ぼす影響に懸念を抱いてきた私たちメコン・ウォッチは、世界銀行とADBに巨額の資金を提供している日本の市民社会に向けて、この事業の概要や懸念される問題について情報を共有し、公的国際金融機関の融資を阻止するべく、このキャンペーンを始めました。是非、世界銀行、ADB、財務省国際局に対してナムトゥン2ダムへの資金協力を行わないよう働きかけにご協力下さい。

ナムトゥン2ダム・キャンペーン

◆連絡先

この件に関するご質問やご要望などは下記までお気軽にお問い合わせ下さい。

(特活)メコン・ウォッチ 松本・東(ひがし)

〒110-0015 東京都台東区東上野1-20-6 丸幸ビル2階

電話 03-3832-5034 ファックス 03-3832-5039

電子メール info@mekongwatch.org

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