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中国輸出入銀行>カンボジアのダムに融資

メコン河開発メールニュース 2005年11月23日

今週月曜日の産経新聞が一面トップで中国版「ODA」や中国輸出入銀行の動きについて報じていましたが、以下の2本の記事は、中国輸出入銀行が融資を行い、中国企業が建設することになったカンボジアのカムチャイダムについての情報です。

メコン・ウォッチの大澤香織(中国・雲南)の解説と翻訳です。


1本目は今年7月に中国水利水電建設集団公司(シノ・ハイドロ)がカンボジアでカムチャイダムを建設することが決まった際、この企業のウェブサイトに載せられた発表を抄訳したもの、2本目は中国輸銀の利子率によってカンボジアの電力料金が変わってくる、ということについて言及したカンボジアの記事を翻訳したものです。

2本目記事の最後の一文に、カムチャイダムの建設サイトではまだ何の動きも確認していない、という州知事のコメントが引用されていますが、プノンペン・ポストの記者によれば、今年7月からカムチャイダム建設のため中国企業が現地の竹林を大量に伐採しており、現地住民からの反発を引き起こしている、とのことです。

中国水利水電建設集団公司(シノ・ハイドロ)
カンボジアでのカムチャイダム建設に契約、GMS開発に参加

2005年7月15日、同社ウェブサイトのニュース

7月4日から5日、第2回GMSサミットが昆明で開催された。会議の期間中、中国水利水電建設集団公司(シノ・ハイドロ)指導部は、それぞれラオスのブンニャン首相とカンボジアのフンセン首相を訪問し、シノ・ハイドロが両国で開発する水力発電所開発事業と鉱山資源開発事業について報告と商談をおこなった。カンボジア、ラオス両国の政府幹部は、シノ・ハイドロのカンボジア、ラオスにおける投資開発事業について全面的支持を表明した。

7月4日午後、中国水電建設集団(シノ・ハイドロ)国際事業有限公司とカンボジア工業鉱業エネルギー省は、中国の温首相とカンボジアのフンセン首相同席の下カンボジアのカムチャイ水力発電事業の契約式を行った。

シノ・ハイドロが投資、開発を行う予定のカムチャイ水力発電事業は、中国、カンボジア2国間貿易のなかで最大の企業投資事業であり、さらに中国、カンボジア両国首相の会談の主要な議題のひとつである。中国、カンボジア政府指導部はカムチャイ水力発電事業の開発に対して大きな注意を払っており、シノ・ハイドロとカンボジア工業鉱業エネルギー省の協力への全面的支持を表明した。

瀾滄江ーメコン河開発の水力エネルギー資源は7400万キロワットにのぼり、下流5ヵ国には豊富な水力エネルギー資源が埋蔵されている。中国水電建設グループはラオス、ビルマ、タイ、ベトナム四国においてすでに多くの水力発電事業を完成、あるいは建設中であり、カムチャイ水力発電所BOT(建設ー運営ー引渡し)事業はシノ・ハイドロがカンボジアで行う最初の事業である。

カムチャイ水力発電所事業は、カンボジアで建設を行った最大の水力発電事業で、発電総容量20万キロワット、カンボジアの「三峡プロジェクト」と呼ばれている。これはまた中国企業がカンボジアで行う最大の投資事業である。

中国からの貸付利子が高ければ、ダムは電力料金値下げにつながらない

2005年10月28日

カンボジア・デイリー紙

カンボジアの政府は27日、Kampot 州に建設を計画中のカムチャイ水力発電ダムは、カンボジア政府が契約した中国企業が、中国からの低利率融資を確保しない限り、さほど電力コストの引き下げにはつながらないと発表した。

カンボジア政府はまた中国側の契約者である中国水利水電建設集団公司(シノ・ハイドロ)と中国輸出入銀行との融資交渉を始めたと述べた。

シノ・ハイドロは、カナダ、日本からの各1社ずつを含む3社が入札から手を引いた後の5月に行われた入札により、中国国電集団公司【注1】に勝ってプロジェクトを落札した。

カンボジア電力公社のTy Norin総裁は、中国輸出入銀行はKampot州にカムチャイダムを建設するため、シノ・ハイドロに対して6%の利子で2億7000万ドルの融資を行ったと述べた。この企業はこれまで2%の利子の融資を探ってきた。

工業鉱業エネルギー省のSuy Dem氏は、中国輸出入銀行に対してこの企業に対する利子率を引き下げるよう、正式な要請を行ったとのべた。もし利子率が高ければ、この企業は電力を高値で売ることになるだろう、とSuy Sem氏は述べる。

Ty Norin 総裁はカンボジア政府が電力購入を考えている価格は公表できないと言った。カムチャイダムは180メガワットの電力を発電し、プノンペンのカンボジア電力公社に電力を売る予定だ。

中国輸出入銀行のウェブサイトによれば、この銀行は中国政府によって100%保有されており、中国政府の無償融資の貸付をおこなう唯一の銀行である。

省水力発電部次長のBun Narith氏は、5月にカムチャイダムは1億7000万ドルのコストがかかり、1億ドルは事前調査に使われると語っている。Kampot州のPuthChandarith 州知事は、カムチャイの現場ではまだ何の動きも確認していないと語っている。

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