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ドンサホンダム>流域最大の魚の宝庫、崩壊の危機に

メコン河開発メールニュース2013年6月27日

メコン河本流では昨年、ラオス政府が下流4か国(ラオス、タイ、カンボジア、ベトナム)では初めてとなるサイヤブリダムの建設を本格化し、事業を進めています。同ダムについては下流国だけでなく、世界中から懸念の声があがっています。

 

サイヤブリダムについてはこちらをごらんください。

 

様々な議論が起きている最中、ラオス国内のメコン本流部分に計画されているドンサホンダムの建設が、既成事実化されようとしています。

本来、メコン河本流の開発においては、メコン河委員会の参加国である下流4か国が合意した1995年の『メコン河流域の持続的開発のための協力に関する協定』が定める「通知、事前の協議および同意の手順(PNPCA)」を通した関係各国の合意が条件とされてきました。サイヤブリダム計画を巡ってはこの手続きが流域市民の参加を保障していないこと、またラオス政府が手続きの間に工事を止めなかったことなど、様々な問題が指摘されました。しかし、ドンサホンダムではこのPNPCAのプロセスすら始まっていないうちに、工事が既成事実化する恐れがあります。

 

アメリカのNGO、インターナショナル・リバースは6月25日付の発表「メコン流域漁業にとっての破壊的脅威、続くドンサホンダムの建設(Continued Work Towards the Don Sahong Dam Threatens Havoc for Mekong Fisheries)」で、現地からの情報として、住民に来年からのダム関連工事の開始が通告されていること、予定地で住民が行っている大型の簗(やな)漁が、補償もなく禁止され始めていることなどを伝えています。

 

Continued Work Towards the Don Sahong Dam Threatens Havoc for Mekong Fisheries
http://www.internationalrivers.org/resources/continued-work-towards-the-don-sahong-dam-threatens-havoc-for-mekong-fisheries-8023

 

ドンサホンダム建設地付近はシーパンドン(4千の島)と呼ばれ、メコン河が複雑に分流している場所で、人々は川の中にある島で漁業と農業を主な生業として暮らしています。また、生息する魚は豊富で、ダム建設予定地数キロメートルの場所には、この魚を餌とするイラワジ・イルカの生息地があります。シーパンドンは、イルカ・ウォッチングを楽しめ、自然を身近に感じられる素朴なリゾート地として世界中から観光客を集めています。ドンサホンダムの建設は、人々の営みやラオスの外貨獲得源である観光地を脅かし、世界に一つしかないこの地域の生態系に壊滅的な打撃を与える恐れがあります。

 

事業の概要と関連資料については、下記のメコン・ウォッチのサイトをご覧ください。

http://www.mekongwatch.org/report/tb/Donsahong.html

 

(文責 木口由香/メコン・ウォッチ)

 

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