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原発輸出>ベトナムの予定地の暮らし(4)豊かな海への影響は?

メコン河開発メールニュース2013年8月13日

原発予定地のビンハイから南へ約13キロメートルにあるタンハイ村は、漁村で、沖まで船を出す漁民の漁業基地になっています。魚が上がってくるのは朝5−6時で、周辺の都市などに出荷されています。

船の手入れをしていた男性は、「このあたりの漁師は半年働いて半年休む人もいる。大抵風が出る11月から旧正月まで休むかな」と、ここでの暮らしを語ってくれました。1回の漁は長くても2週間で、半年の収入で1年十分暮らせるそうです。ただし、半年遊んでいるわけではなく、船の手入れなどは怠りません。


村の漁港

「この村の人は皆、漁業をしている。村は1000世帯ほど。船の数は分からないね。1000kmほど沖まで漁に行く人が多い。」

もともとは近海で魚を獲っていたそうですが、その時の名残で、観光写真でよく紹介されるタライのような船も使っています。ただ、今は桟橋から止めてある漁船に乗り込むときにつなぎで使うそうです。

「(原発)事業の事は知っていますよ。でも、ここは移転対象じゃないから。」
「発電所の影響を心配していないのですか?」
「発電所の近くは魚が小さくなると聞いているが、このあたりは影響ないよ。」

彼は、原発の温排水による海の生態系への影響など、想像すらしていませんでした。

近くの浅瀬では、海藻採りをする女性たちに会いました。ここでは、1年中海藻が採れるそうです。別の村に住んでいて、遊びがてらバイクで出かけてきたそうです。普段は農業で生活しています。

風が強く、海は暑さを感じません。ビニール袋にたくさんの海藻をつめて、彼女たちは帰っていきました。近くで、子供たちも遊んでいるのか海藻を採っているのか、楽しそうに過ごしています。水深は15センチメートルほどしかなく、水は透明で、少しじっとしているとたくさんの小魚が集まってくるのが見えました。


海藻採り(左)   海の水と海藻(中)   農家で見せてもらった海藻(右)

実はこのままでは、彼らも私たちもこの海にどのような影響がでるのか、知ることはできません。

ベトナムの原発計画に関する実施可能性調査(F/S)は、敦賀原発などを所有する日本原子力発電(株)が、経産省の補助金「低炭素発電産業国際展開調査事業」で実施したにもかかわらず、公開は予定されていません。事業主体のベトナム発電公社が、近隣にある軍港の秘密保持を理由に、公開を拒否しているからです。この調査についた経産省の補助金の予算は19.99億円。私たちの収めた税金で実施されています。

(文責 メコン・ウォッチ)

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