ホーム > 資料・出版物 > メールニュース > ビルマ・ティラワ経済特区>現地新聞記事より「ティラワ経済特区の移転対象となる地元住民の移転日設定へ」
メコン河開発メールニュース2013年9月24日
”The Voice Daily” (Vol.1, No.131)(2013年9月8日付)より(原文はビルマ語。同英訳を和訳)
2013年9月7日 ヤンゴン発
ティラワ経済特区(SEZ)マネージメント委員会の担当者は、ティラワSEZフェーズ1地域の地元住民の移転日について、10月20日で予定しているとVoice Daily紙に明らかにした。
上記の担当者によると、早期開発地域(フェーズ1)の400ヘクタールに居住しているのは68世帯の400人であり、(同地域で農業を営む)農家を含むと70を超える世帯が移転対象となる。
「今は仏教の四旬節の時期であり、住民は移転をしたがらないため、移転時期を四旬節の終わりに予定している。」と同担当者は話した。
移転をする地元住民に対しては、世帯ごとに移転地の一区画、そしてトタン屋根の木造住居が補償として提供されるという。また、同担当者は、移転地に関し、他の都市と同等の水準のものが保障されると述べた。
フェーズ1(400ヘクタール)内の住民であるアイテー氏によると、400ヘクタール内で農業に依存している世帯は、移転支援やその他の補償だけではなく、1エーカー当たり3,000万チャットの農耕地への補償も求めている。
同氏は「私たちにはこの土地しかないのです。だから、土地の補償が必要なんです。」と話した。
ティラワ地域では1980〜90年代に一度土地が収用されており、地元の農民は土地使用権を持っていない。前回の収用後、政府が土地を開発しなかったため、農民は元の土地へ戻ってきて農業を続け、地元政府もこれを認めて2004〜5年期の9月以降、徴税に対する領収書を発行している。実情として、農業は政府によって認められてきたため、移転を迫られている地元の農民は農地の補償を求めているのだ。
ティラワSEZマネージメント委員会の担当者によると、同委員会は影響を受ける住民に対し、現段階では、移転地、移転費用、直近の収入喪失に対する補償、今後2、3年で期待されていた作物の収穫に対する補償を調整中である。土地の補償については、ヤンゴン管区政府とのみ協議可能な事項とのことだった。
同担当者によれば、移転地はヤンゴン管区政府によって指定され、同地では、生活に必要とされるインフラ(道路、電気、水など)が都市の水準に則って整備される予定ということだ。
(文責・翻訳 メコン・ウォッチ)