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ラオス・ナムニアップ1ダム>問題を残したまま、明日、ADBが融資を審議・承認へ

メコン河開発メールニュース2014年8月13日

アジア開発銀行(ADB)(中尾武彦総裁)は、明8月14日(木)の理事会で、ラオス・ナムニアップ1水力発電所建設事業に対する民間セクター融資を審議・承認する予定です。

ナムニアップ1は、関西電力の子会社が45%を出資するナムニアップ電力会社がラオス中部のナムニアップ川(メコン河の支流)で建設を進める水力発電ダムで、建設工事を大林組が受注し、国際協力銀行(JBIC)も融資を検討するなど、日本から東南アジアに向かう民間・公的資金の最近の動向を象徴する開発事業です。

しかし、私たちは、この建設事業が、ADBの掲げる環境・社会保全政策の基準を十分に満たしていないと考えています。5月初頭以来、この件で、ADBや日本政府・財務省とも協議をくり返してきましたが、懸念は払しょくされず、理事会での審議・承認となりそうです。

ナムニアップ1建設事業には、特に、以下の問題点があります。

  1. ADBが公開した情報を精査しても、現在のラオスの政治状況下で、移転を余儀なくされる少数民族モン(Hmong)族などが、事前に十分な情報を得て、自由に意見を表明し、判断を下すための措置が取られたとは言えない。多くの住民も、「どのような影響があるのか知らされていない。もっと情報がほしい」と訴えている。
  2. 移転地周辺の農地や放牧地の土壌改良が進んでおらす、移転住民のあらたな現金収入手段として想定されている農作物の市場・販路開拓の計画もきわめてあいまいである。
  3. ナムニアップ1は峡谷に建設される大型ダムであるため、事前にバイオマスをきちんと除去することはきわめて困難で、貯水後に腐食した植物などが水質を悪化させ下流の住民の生活にも影響をもたらすが、対策が不十分である。

こうした問題を残したままADBが本事業への融資を審議・承認することに警告を発するため、本日、メコン・ウォッチでは、米国のNGOインターナショナル・リバーと共同で記者発表(英語)を発出しました。ぜひ、ご一読下さい。 こちらからPDFにてご覧になれます。http://www.mekongwatch.org/PDF/pr_20140813ENG.pdf

なお、ナムニアップ1水力発電所建設事業については、以下のサイトも合わせてご覧下さい。
メコン・ウォッチ「ナムニアップ1ダム」http://www.mekongwatch.org/report/laos/laos_nn1.html

(文責 土井利幸/メコン・ウォッチ)

 

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