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ミャンマー・ティラワ経済特区>定量測定でも移転世帯の苦境が浮き彫りに

メコン河開発メールニュース2018年12月6日


日本の3商社と国際協力機構(JICA)が進めるミャンマーのティラワ経済特別区(SEZ)開発事業。大規模な住民移転を伴う事業で、移転した住民が食料不足や借金苦に陥っていることは、これまでもお伝えしてきた通りです。

4年が経過した移転地で続く困難(2018.1.24)
http://www.mekongwatch.org/resource/news/20180124_01.html


今年2月、現地NGOの委託で、移転が住民に及ぼしている中期的影響について、定量的に測定した報告書が発表されました。メコン・ウォッチではその和訳版を作成し、ホームページに掲載しています。学術論文のため難しい読み物ではありますが、是非ご一読ください。

この定量測定で明らかになったことの一つは、ティラワSEZによって移転させられた世帯と、元々のコミュニティに留まっている世帯を比較した場合、前者は、経済的依存、借金、ならびに生計・所得の多様性の欠如に関連する脆弱性が有意に高かったことです。例えば、前年に食料不安のために借金した世帯は、後者は17%なのに対し前者は32%でした。移転済世帯の約3分の1が、食料を得るため前年に借金をしていたのです。

農村地帯であるこのティラワ地域で、移転により農地を失い、生計手段としての農業ができなくなった、家畜を飼うスペースが十分にない、自家製の農産物に頼れなくなったなどが、様々な影響を及ぼしていることも、調査結果から明らかになっています。

報告書は、移転には「同種補償や賃金労働の提供で足りるはずだ」という「提供物のみに基づく」評価ではなく、「移転対象コミュニティの経済と生態系に関する詳細な知識に基づく、より多面的かつ繊細な移転アプローチが必要」で「定期的に」「成果と影響の度合いに基づく」評価を行うべきとしています。

ティラワでは、最初のグループ(A区域)が移転してから今月で5年となりました。そしてB区域の開発は続いています。住民の移転に関して、『JICA環境社会配慮ガイドライン』の規定では、「生活水準や収入機会、生産水準が以前より改善または少なくとも回復されるよう努めなければならない」とされています。メコン・ウォッチではこの規定が守られるよう、引き続きJICAや事業者に改善を促していきますし、みなさまにも継続して関心をお寄せいただければと思います。

 

報告書「脆弱性マッピングを用いた 経済特別区のための住民移転および再定住の中期的影響測定:ミャンマー国ヤンゴン管区ティラワ経済特別区」
http://www.mekongwatch.org/PDF/Thilawa_Vulnerability_Research_Feb2018_JP.pdf

原文(英語)Using Vulnerability mapping to measure medium term impact of relocation and resettlement by Special Economic Zones (SEZ): Thilawa SEZ, Yangon Region, Myanmar
http://www.mekongwatch.org/PDF/Thilawa_Vulnerability_Research_Feb2018.pdf

(文責 メコン・ウォッチ)

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