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ベトナム・石炭火力発電>日本のダブル・スタンダード

メコン河開発メールニュース2019年8月23日

日本政府は2015年のパリ協定採択以降も、石炭火力発電所を、国際協力銀行(JBIC)による融資や日本貿易保険(NEXI)の付保等を通じて、ベトナム等各国に輸出しています【1】。「質の高いインフラ」を謳う日本政府ですが、日本が輸出する石炭火力発電所は、必ずしも利用可能な最良の技術(BAT)が適用されているわけではありません。

国際環境NGOグリーンピースが8月20日にリリースした報告書「日本の二重基準――海外石炭火力発電事業が引き起こす深刻な健康被害」【2】で明らかになった試算によると、例えば、ベトナムの「ビンタン4拡張」発電所では、日本の新規発電所と比べると、大気汚染物質である粉塵・SO2(二酸化硫黄)・NOx(窒素酸化物)を、それぞれ、34倍、約11倍、約10倍も排出します。同じくベトナムの「バンフォン」の場合、粉塵とSO2は約9倍、NOxは約6倍です。

「ビンタン4拡張」は、三菱商事や東芝が関与する事業です。「バンフォン」は、住友商事による事業で、IHIや東芝、三井造船などが関与しています。いずれもJBICが融資、NEXIが付保で関わっており、邦銀では、前者は三菱UFJ銀行、そして後者は三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行が融資しています。

なお、メコン・ウォッチを含めたNGOが、「ビンタン4拡張」や「バンフォン」などの懸念点を述べた要請書等は、こちらのURLの「関連情報」欄をご覧ください。
http://www.mekongwatch.org/report/vietnam/coal.html

汚染の排出を防ぐため、石炭火力発電所には汚染物質の除去装置が不可欠です。しかし、どの程度の装置を備えるかは、各国の排出基準によります。日本が石炭火力発電所を輸出している国々は、日本よりも基準が緩いため、日本と同水準の除去装置が備えられるわけではなく、上述のグリーンピースの報告書で示されたような差が生じるのです。つまり、日本は官民をあげて質の劣るものを輸出していることになります。地球温暖化防止のための世界の「脱石炭」の流れに逆行していることに加え、あたかも日本の最新技術を輸出しているかのように言うダブル・スタンダードも大きな問題です。

日本の石炭火力の輸出については、世界各地で抗議の声が上がっています。例えば、今年6月に開催されたG20大阪サミットの際には、インドネシア、フィリピン、インド、バングラデシュ、パキスタンなどで、日本の姿勢を非難する抗議デモが起きました。【3】

近く、9月2〜6日には、タイのバンコクで、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のアジア太平洋地域気候週間(Asia Pacific Climate Week 2019)がバンコクで開催されます【4】。ここでは日本の石炭火力推進政策に対して、再び大きな抗議の声が上がると見られます。



【1】 No Coal, Go Green! 「ファクトシート2:公的金融機関(JBIC、NEXI、JICA)による石炭火力発電事業への投融資実態」
https://sekitan.jp/jbic/finance
【2】 国際環境NGOグリーンピース「日本の二重基準――海外石炭火力発電事業が引き起こす深刻な健康被害」
日本語要約版https://storage.googleapis.com/planet4-japan-stateless/2019/08/be37147c-final_20190820_doublestandard_executivesummary_jpn.pdf
英語全文版https://storage.googleapis.com/planet4-japan-stateless/2019/08/d8d87182-double_standard_report_a4_web.pdf
【3】 NO COAL JAPAN 「G20サミットに先立ち、世界各地で数千人規模の抗議行動 石炭火力への日本の投融資に反対」
http://www.nocoaljapan.org/ja/g20-actions-japan-no-coal/
【4】 UN Climate Press Release / 04 JUL, 2019
https://unfccc.int/news/asia-pacific-climate-week-gears-up-to-boost-climate-ambition

 

(文責 メコン・ウォッチ)

 

 

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