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メコン本流ダム>「ルアンパバン含め計画中の全ての下流本流ダムの中止を」市民グループが声明

メコン河開発メールニュース2019年10月30日

メコン・ウォッチも参加する、メコン河流域で活動するNGOと市民のネットワーク、セーブ・ザ・メコン連合(Save the Mekong Coalition)は、メコン河下流域での本流ダムとしては5番目のダムとなるルアンパバン水力発電ダム開発の事前通告をラオス政府が行なったことを受け、10月8日に声明「セーブ・ザ・メコン連合は、ルアンパバンダムの中止を求める」を発出しました。

原文はこちらです(英語)。

 

今年のメコン河は雨季に入ってからも降雨が極端に少なく、6月から7月まで歴史的な旱魃(かんばつ)となり、流域の都市部では上水道の供給に支障をきたすなど、大きな影響が出ました。一方8月に入ってからは、突然の水位上昇で各地が洪水に見舞われる事態となっています。このような極端な水位変動は少なくともここ70年で初めてのことで、流域の生活・経済に大きな負の影響が出ています。

変動の大きな原因は、地球温暖化による気候危機の顕在化ですが、中国の複数の上流ダム、そして完成した下流部本流で最初の大型ダム、ラオスのサイヤブリ水力発電ダムの貯水も影響しています。サイヤブリダムはラオス国内に建設されましたが、タイの建設大手チョーガンチャン社が建設を進め、事業には、同社の関連企業をはじめ、タイ発電公社子会社のEGCO社などが出資し、タイの銀行団が融資を行なっている事業です。EGCO社は同事業に12.5%を出資しています。また、このEGCO社は日本の企業とも関係が深く、主要な株主の一つは、日本のJERA(東京電力、中部電力の出資会社)、三菱商事、九州電力が共同出資するTEPDIA社となっています。

メコン河が危機的な状況に陥っているこのタイミングで、ラオス政府がルアンパバンダムの建設を進めると公にしたことに、流域の市民社会は強い懸念を抱いています。

声明の要点は以下の通りです。

・ラオス政府が7月31日、流域の調整機関であるメコン河委員会(MRC)に対し加盟国の合意である、通知、事前の協議および同意の手順(PNPCA)に則り、ルアンパバンダムの通告を行なったが、欠陥だらけの事前協議プロセスに移ることに深い懸念を示す。ルアンパバンダムのみならず、計画中の本流ダムを全て中止し、発電の選択肢を研究するための包括的な評価を実施することを流域各国とMRCに求める。

・ラオスのダムとして、これまでサイヤブリ、ドンサホン、パクベン、パクライ、4つのダムについてPNPCAに則り事前協議が持たれたが、いずれも、負の影響への懸念や更なる調査を求める声と向き合うことに失敗している。

・これまで、メコン河の最下流国として懸念を発言してきたベトナム政府が所有する国営ペトロベトナムの子会社、PVパワー社が、ルアンパバンダムの主要な推進企業となっている。PVパワー社は、ラオスでセカマン1と3という2つの機能しないダムを建設し、それによって周辺コミュニティに甚大な被害をもたらしているという履歴がある。 ・MRC自身が実施した評議会調査(*注)では、ダムではなく再生可能エネルギーを進めること等が提言されている。

・流域のエネルギー需要を満たすために本流での水力発電は必要ない。MRCのレポートは、ラオス側は2040年にタイに11,739メガワット(MW)の電力を輸出する計画としているが、タイ側は4,274MWとしており、約7,500MWもの差がある。この差はラオスで計画されている7つの本流ダムの合計発電容量よりも大きい。 声明の結びでは、流域に存在する莫大な再生可能エネルギー開発のポテンシャルを生かし、河のシステムと流域の住民の生活を破壊することなく、持続的で平等なエネルギーを開発することを求めています。

 

(*注) :2011年11月の第3回日・メコン首脳会議で、加盟国首脳はメコン本流ダムの影響を含むメコン川の持続可能な管理開発の研究を行うことで合意、加盟国担当大臣で構成されるMRCの評議会が調査実施に同意した。通称、評議会調査(Council Study)と呼ばれるこの調査では、メコン河の開発実施上、信頼できる科学的なデータを作ることが目指され、2017年に結果が公表されている。

評議会調査のサイト

 

(文責/メコン・ウォッチ)

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