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シャン州北部でも軍事衝突

メコン河開発メールニュース2020年10月15日

 

11月8日の総選挙まで残すところあと数週間となったミャンマー。2011年に「民政化」し、2016年の選挙で、長らく軍事政権に弾圧されてきた国民民主連盟(NLD)が政権与党となったものの、少数民族との和解は進まず、一部武装勢力と国軍の衝突も続いています。

ラカイン州のロヒンギャの人びとへの迫害の問題が国際的に注目されていますが、他の州でも、戦闘に巻き込まれた人々が死傷、国内避難民となる状況が続いています。今回のメールニュースでは、最近のシャン州での紛争の状況を現地報道や人権団体のニュースから集めてご紹介します。シャン州には、東芝がタービンの供給を予定するイェユワ上流ダム建設現場があります。

ミャンマーでは軍事政権時代、開発現場の警備に国軍が出動することで、武装勢力との衝突の引き金になったり、国軍が地域住民に強制労働を課していることが国連でも問題となりました。また、紛争地では、国軍による組織的とみられる女性への性暴力が報告されてきました。

2014年までの状況は、ビルマ情報ネットワークが状況を伝えています。
http://www.burmainfo.org/article/article2.php?mode=1&subcategoryid=19

このニュースをまとめた後のシャン・ヘラルド・ニュース報道によれば、チャウメ郡区内の避難民の数はさらに増えているとのことです。

 

***
シャン・ヘラルド・ニュースによれば、シャン州北部のチャウメ郡区で2020年10月4日夜、ミャンマー国軍とシャン州復興評議会/シャン州軍(RCSS/SSA)とが衝突し、民間人1人が砲弾の破片で負傷、700人以上が避難した。負傷したのは45歳の男性で、10月7日現在、チャウメ公立病院で手当てを受けているとのこと。(1)

シャン・ヘラルド・ニュースは地元の情報源の話として、この衝突が原因で国内避難民(IDP)となった500人以上がチャウメ郡区のタウンティップ村に、さらに200人以上がポンワウ僧院に身を寄せていると報じた。チャウメ郡区選出のサイトゥンウィン議員によれば、僧院は200人が生活するには狭すぎ、またタウンティップ村に避難した人たちは食料が不足している。(2)

ポンワウ僧院に避難している男性の一人はシャン・ヘラルドに対し、逃げるときには誰も家から物を持ち出すことなどできなかったと述べた。(2)

武装勢力による民間人の殺害その他の暴力を監視する北部シャン州人道戦略チーム(HST-NSS)によれば、チャウメを含むシャン州北部では今年2月から8月までの間に武力紛争が原因で民間人48人が死亡、26人がけがをし、1280人以上が避難を余儀なくされた。(3)

チャウメ郡区にはイェユワ上流ダムの建設現場がある。シャン人権基金によれば、今年の6月にも建設現場の警備に当たる国軍とRCSS/SSAとの衝突が発端となってチャウメ南部全域で戦闘が起き、600人以上の住民が周辺の村に避難しなければならなかった。(4)

 

出典:

【1】Civilian Injured By Shrapnel, Hundreds Displaced By Clashes Between Tatmadaw and RCSS/SSA,Shan Herald Agency for News, October 7, 2020
【2】Hundreds of IDPs in Need of Food, Shelter in Kyaukme, Shan Herald Agency for News, October 7, 2020
【3】Human Rights Violations Rising in Northern Shan State, Shan Herald Agency for News, September 23, 2020
【4】Update by the Shan Human Rights Foundation, July 9, 2020

(文責 メコン・ウォッチ)

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