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メコン河開発メールニュース 2006年2月28日
少し古いニュースですが、2005年11月に、中国雲南省とラオス北部9県の代表者が昆明に集まり、メコン河ー瀾滄江上流の水運と観光の推進を話し合いました。そこには、タイで大きな批判が挙がっている上流浚渫の推進も盛り込まれています。
以下、中国国内での報道を、メコン・ウォッチの大澤香織が翻訳しました。
(中国水運日報、2005年11月21日)
中国の雲南省とラオス北部9県の代表による協力のための作業部会は11月17日と18日、昆明にて二度目の会合を開いた。
両者はメコン河上流浚渫、中国が建設した昆明―バンコク間高速道路のラオス区間の準備、鉱山開発、森林、農業、観光、麻薬撲滅等の分野における協力など、これまでの成果を確認した。
この会合で話し合われた最重要分野は、メコン河上流のさらなる航路改善、すなわちラオスのフエイサイからルアンパバーンまでの300キロメートル区間の浚渫事業である。4国による航行協定によれば、中国の思茅からラオスのルアンパバーンまでの安全で自由な航行が求めらる。これまでに15の大きな早瀬がスムーズな航行の障害として存在する。作業部会は4ヵ国の協力に基づき準備作業を積極的に始めることを勧告した。
加えて、共通委員会によって結ばれた石油製品の運搬に関する決議によれば、中国側は石油製品の運搬に適用するための手続きを完了しており、レビューも近いうちに完成予定だ。石油製品の運搬は2006年の初旬に始まる。作業部会はまたラオス側に停泊する国際船に関する検査や費用徴収などロジスティクスの面についても議論した。
(2005年11月19日、春城晩報)
中国の雲南省とラオス北部の作業部会第二回会合では、雲南省とラオス北部が観光協力を加速し、瀾滄江―メコン河の『黄金水運観光』をできるだけ早いうちに始める。
雲南省とラオス北部によって署名されたメモランダムによれば、両者は農業や森林の分野でも協力を加速し、瀾滄江―メコン河の『黄金水運観光』開発事業を加速させる。雲南はGMSの観光協力枠組みの下ラオス北部における景勝地の計画と管理に援助を提供する。
両者の協力メカニズムの促進と改善のため、雲南省とラオスはそれぞれ雲南省発展改革委員会とラオス計画投資委員会に専門作業部会を設置した。
さらに、中国テレコムはラオスに対して国際通信インターネットサービス事業の取引を提供する予定だ。雲南省はラオスへのトレーニングや通信管理、技術、市場開拓などで経験を共有する。