「メコン河と人々」で述べたとおり、メコン河流域では現代社会とは違った形の「豊かな生活」が営まれていました。ところが第二次世界大戦後から現在までの、この流域を開発するための大きな事業が、かえってこの流域の自然環境を破壊し、そこに住む人々や豊かな生態系を傷つけてしまう例がたくさん発生しました。
これは間違った方法による開発事業がもたらした負の側面であり、多くの事業が日本を含む開発援助で行われていることから、わたしたちメコン・ウォッチはこういった事業に対し調査や提言活動を行っています。
このページでは、具体的な開発事業案件や、それに対する保護活動を例を挙げて紹介していきます。
メコン・ウォッチは、メコン河流域国の人々の自然資源へのアクセスを守り、開発による貧困化を防ぐために、以下の活動を行っています。
カンボジア、ラオス、そしてタイの政府は今、 メコン河の本流に11の大規模な水力発電ダムを建設することを検討しています。もしこれらのダムが建設されれば、メコン河の支流と本流を移動して暮らす魚たちの回遊は妨げられ、メコンの生態系は破壊され、河に頼って暮らす数百万もの人々の収入と食糧安全保障が危険にさらされてしまいます。
>>ダムの位置と現状について詳しく知る(本文は英語です)
セーブ・ザ・メコン連合は、NGO、地域の人々、研究者、ジャーナリスト、芸術家、メコン流域国内外の一般市民が集まった組織です。この連合は、メコン河の将来に懸念を持っている自分たちの意見を、地域で、または国際的に発信したい人々のプラットホームとして機能しています。