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バルーチャウン第2水力発電所


バルーチャウン第2水力発電所

バルーチャウン第2水力発電所(総発電量168メガワット)はビルマ国内電力消費の主要な供給源の1つであり、日本政府の資金援助によって1960年に完工した。建設時には周辺地域が広範囲に渡り水没し、住民達の強制移住が行われた。また、発電所付近に配備されたビルマ軍による組織的な強制労働が行われ、今も続いている。第3発電所を建設する計画があるが、安全上の懸念、技術的困難、財源不足によって実現されていない。

プロジェクト名
バルーチャウン第2水力発電所
所在地
ビルマ・カレンニー州ロイコー郡南部
実施機関
<建設>ビルマ連邦政府(発注者)、日本工営(設計)、丸紅(関連施設整備)、鹿島建設(施工・技術指導)
<改修(1987年)>日立製作所・丸紅
資金供与
<建設>
  発電所建設は1954年の戦後補償協定に基づき日本政府が資金供与
  第1フェーズは1960年に完工
  第2フェーズは1974年に完工
 <改修(1987年)>
   改修・更新に関してビルマの電力公社(EPC)に対して35億円の円借款を提供、94年に完工
 <改修計画(2002年)>
   2002年に日本政府が6億2,800万円を限度とする無償資金援助についてビルマ軍政と書簡交換
状況
●発電所付近には現在もビルマ軍が展開し、住民に強制労働(送電線用鉄塔の警備、部隊の食糧の生産、部隊の駐  屯地の整備など)をさせている。
●発電所周辺にはビルマ軍により地雷が設置され、現在も毎月のように周辺住民や家畜が踏んで負傷している。
日程 JICA 外務省 その他
2001年6月1日 田中外務大臣:河野議員の質問に対し案件調査を言明 衆議院議員河野太郎氏が外務委員会で質問。要点:強制労働の懸念、水利用の優先問題、地雷、紛争助長可能性の懸念、等。
2001年6月5日 衆議院議員首藤信彦氏:質問主意書提出。強制労働等の人権侵害の懸念や不正等の問題を指摘し、日本政府の見解を尋ねた。
2001年6月11日 田中外務大臣:福島議員の質問に対し政治的な問題もあるが、民衆に役立つように行いたいので、今後様々な角度から情報収集をして行きたいと言及。 参議院議員福島瑞穂氏:行政監視委員会での質問。要点:アメリカのパウェル国務長官が時期的にビルマへの援助を行うべきではないという発言やILOのビルマへの制裁を考慮し、この案件への援助は不適切ではないか。
2001年6月18〜27日 無償資金協力課の現地調査(首藤議員の質問主意書に答えるための調査)。結果は特に問題なし。
2001年7月19日 メコン・ウォッチ情報公開請求(無償資金協力課の現地調査報告書)
2001年7月26日 環境社会配慮を行うために必要な調査事項と考慮すべき点を要請文にし、メコン・ウォッチが外務省無償資金協力課に提出。36団体(内、ビルマ人が中心の団体10団体)が賛同。
2001年7月30日〜8月6日 首藤信彦議員の現地訪問。帰国後、プロジェクトには問題無いと発言(注:軍事政権関係者と常に同行)。
2001年8月 基本設計調査 JICAの基本設計調査の一部は社会影響調査と外務省が説明する。環境には影響がないはずなので、環境影響調査は特に必要がない。環境と関連する情報(例:川の水量など)は入札に影響を与えるので、公開できないと発言。
2001年8月20日 7月19日付けのメコン・ウォッチ情報公開請求に対して部分開示
2001年9月2日〜29日 メコン・ウォッチ調査(タイ・ビルマ国境とヤンゴン中心)。発電所の周辺地域から逃れてきた難民を中心に調査。タイへ逃げてきた主な理由は強制労働。
2001年10月 基本設計調査
2001年12月15日 アメリカの国会議員から小泉首相へ書簡:バルーチャン第2水力発電所の改修のために援助を行うことが決まって非常に残念に思う。
2001年12月17日 日本の国会議員15人から田中外務大臣への要請文。要点:強制労働や発電所の運営上の水利用問題、紛争助長の可能性の懸念があるので、条件無しで援助を行うべきではない。
2002年5月10日 交換公文(E/N)
2002年9月19日 メコン・ウォッチが基本設計調査の報告書の情報公開請求。(特に社会影響調査)
2002年10月18日 メコン・ウォッチの基本設計調査報告書情報公開請求に対し、不開示。 主な理由:入札への影響
2002年7月26日 カレンニー進歩党書記長、カレン民族同盟外務担当の来日。国会議員や外務省を訪問。ビルマへの援助への懸念を説明し、厳密なモニタリングを要請。
2002年7月29日 カレンニー民族進歩党が川口外務大臣へ手紙を送る(川口大臣のビルマ訪問の直前)。要点:バルーチャン改修のための援助はビルマの本来の国家建設につながらない。プロジェクトのモニタリングは絶対必要。民主化のプロセスには様々な民族の参加も不可欠。
2002年7月30日 谷博之修議員、質問主意書提出。要点:基本設計の一部として行われた社会影響調査の具体的な手法の説明を求める。
2002年8月27日 谷博之議員の質問主意書への答弁: 要点:社会影響調査の手法はJICAの関連するガイドラインに基づいた。
2004年4月9日 河野洋平外務大臣が来日中のミャンマー外務副大臣へバルーチャン第2水力発電所の改修のために30-35億円の無償資金協力を行うと約束(プレッジ)。
2004年4月24日 カレンニー民族進歩党がこの改修計画への資金協力に反対する声明。要点:ビルマ軍の支配で発電所の周辺から強制移住が行われ、地雷も埋葬されている。水利用は発電所優先。農地への水供給は制限された。援助は軍政を長引かせる

問題点

  1. 環境社会影響調査を含む基本設計調査の前に日本政府がコミットメントを約束(プレッジ)をしている。環境社会配慮が日本政府の意思決定に十分反映されるような制度になっていないのではないか?
  2. 無償資金協力では基本設計調査に先立ってJICAが予備調査を行い、その報告書を公開することになっているが、本件について当該報告書が公開されていることが確認できない。どのような案件検討と予備調査が行われたか不明である。
  3. JICAによれば「平成13年度以降にJICAが基本設計調査を行う全てのプロジェクトの「事業事前評価表」を、資金協力に係る相手国との交換公文(E/N)締結後に公表」するとあるが、本件については公表されていない。
  4. JICAの基本設計調査で社会影響調査が行ったと外務省が説明しているが、調査報告書は非公開とされた。
  5. ミャンマーのような軍事政権下で政府が同行する社会調査は信憑性に疑問がある。
  6. バルーチャン第2水力発電所があるカレンニー州は、紛争地帯であり、事業が紛争助長する恐れがある。こうした社会面での影響調査が考慮されていない。
  7. ILOはタイ国境に逃げた避難民を正当な情報源と捉えているが、日本政府・JICAはその証言を無視している。

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