ホーム > 追跡事業一覧 > タイ > ヒンクルート石炭火力発電所 > ストップ!ヒンクルート&ボーノック第3号:タイ上院環境委員会が反対決議
2001.12.30
メコン・ウォッチ&地球の友ジャパン
日本の企業と政府機関が、現地の議会や地域住民を無視して進めているタイの石炭火力発電所計画を止めるため、皆さんの力を貸して下さい!
タイ南部のプラチュアップ・キリカン県に計画されているヒンクルートとボーノックの2つの石炭火力発電所建設をめぐる問題に関して、タイ上院環境委員会がタイ政府に対して「建設地変更」を含めた現計画への反対の決議を上げた模様です。
現地の報道や国会議員の話によりますと、小泉首相がタイを訪問する2002年1月11日頃に、この2つのプロジェクトに対するタイ政府の姿勢を明らかにすると見られています。
以下、英字紙バンコクポストの報道と日本語訳を、ウボン大学教員でメコン・ウォッチ協力者の土井利幸さんが報告します。
2001年12月28日
バンコクポスト
Surasak Tumcharoen署名記事
上院環境委員会は「暴動の再発」を防ぐためにプラチュアップ・キリカン県に建設予定の二つの発電所の建設地を変更するよう政府に促した。
昨日(12月27日)、Kaewsan Atipothi議長が語ったところによると、委員会はタイ発電公社(EGAT)が計画している褐炭火力発電所が出す汚染からヒンクルートとボーノックを守る決議を採択した。
Kaewsan上院議員は、現在の建設地に反対する住民の抗議行動から起こる「好ましからざる事態」を回避するために政府がタイ南部に別の建設地を探すべきであると発言した。
委員会では政府が計画に関する最終決定を来月(1月)中旬まで下すと見ている。そこで、建設計画を検討し、その結果を政府に提出する考えである。「委員会としては建設地が一部の人々によって選定された現在のやり方を是認することはできない。住民の反対にもかかわらずEGATも責任を取ろうとしていない」とKaewsan上院議員は述べた。
上院議員はまた、「もし政府がヒンクルートとボーノックに発電所を建設するなら、観光産業や漁業に影響を与えるだけでなく、これまでにもすでに一度暴動が起こっていることからして、流血の事態を招くだろう」、「増加する電力需要を満たすために発電所が必要なのであれば、政府は建設地を変更することもできるはずだ」とも語った。