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タイの原子力発電計画

2011年現在、タイに原子力発電所は存在しませんが、2010年3月に発行された電力開発計画(PDP 2010)によると、2030年までに全体の電力需要の10%を原子力発電が担う予定となっています。ここでは、電力需要増加の予測に基づき、2030年までに全設備容量を65,547MW(2009年12月時点の全設備容量の約2倍)まで増加する計画が立てられています。それに伴い、2020年から2028年の間に原子力発電所(設備容量:1,000MW)を5か所に建設することになっていました。しかし、2011年3月11日の震災をきっかけに発生した福島第一原子力発電所の事故を受け、原子力発電導入を懸念する声が高まり、原発建設を延期することが決定しています。2011年8月に政権についたタイ貢献党(プアタイ党)は、選挙前は原子力発電導入計画の見直しを明言していましたが、政権についてすぐ、エネルギー省大臣が原発導入に前向きな発言をするなど、現状での方針は不明です。

これまでの経緯

■原子力開発の始まり〜原発導入計画の停滞(1950年代〜2006年)

タイは1950年代に原子力の研究開発を開始し、1954年にはタイ原子力委員会(新:タイ原子力平和利用委員会)を設立し、原子力政策に積極的に取り組み始めました。1970年代前半には、初めての原子力発電所建設許可が下りたものの、タイ湾海底天然ガス田の発見、米国のスリーマイル・アイランド(TMI)原子力発電所事故の発生、建設費の高騰等の影響等を受け、原発計画は中止されています。その後、第7次電源開発計画(1992年〜2001年)に将来の原子力導入が盛り込まれましたが、国民の支持を得られず、原発導入計画は2007年に入るまで具体化しませんでした。

■原発推進の動き(2007年〜2010年)

2007年6月、タイの電力開発計画(PDP 2007)において、2020年及び2021年にそれぞれ計2,000MWの原子力発電導入が明記されました。同年には、原子力発電基盤整備委員会(NPIPC)、原子力発電プログラム開発室(NPPDO)、原子力発電基盤確立調整委員会(NPIECC)が設置され、原子力開発体制が整いました。NPPDOの提言する原子力発電プロジェクトでは、2008年から2010年にサイト適地調査、フィージビリティ・スタディの完了等、2011年から2013年に政策成立、規制機関設立、国際枠組への加盟等の目標を達成するとし、2020年から商業運転開始を目指していました。しかし、2009年には経済不況のため、原子力発電導入計画は当初の半分に縮小されています。2010年に発行された電力開発計画(PDP 2010)では、2020年から2028年の間に原子力発電所(設備容量:1,000MW)を5か所に建設することが明記されました。

タイ発電公社(EGAT)は、2008年10月に実施可能性調査を開始し、2009年初めに米コンサルタントのバーンズ&ローと委託契約を締結しました。2010年7月に国際原子力機関(IAEA)で行われた基盤開発のための技術会合において、EGATは、実施可能性調査がほぼ完了していること、サイト適地調査の結果、5か所の候補地が挙がり、うち3か所が最終選考に残ることを明らかにしています。原発建設候補地周辺の住民からはすでに反対の声が上がっています。

■原発導入計画の見直し(2011年〜)

2011年3月11日の震災から福島第一原子力発電所で発生した事故を受け、アピシット首相は原発建設計画の中止も視野に入れ、電力開発計画の再検討を行うことを表明しています。2011年4月27日、タイ政府は原子力発電所の建設を3年間遅らせるというエネルギー省の提案に同意しました。

原発導入を懸念する市民の動き

1970年代、市民の強い反対で原子力発電所導入計画が頓挫した後、オンカラックの実験炉建設も、住民の強い反対にあいました。2008年のEGATの調査開始後、建設予定地と目されるナコンサワン県、トラート県、チュムポーン県、ガラシン県では、1000-2000人の参加するデモがあり、チュムポーン県ラメー郡では、6000人が反対の声をあげ、スラターニー県では地質調査を妨害する直接行動も起きています。ウボンラチャタニ県では、日本の円借款で作られたシリントンダムの貯水池を利用しての建設計画が持ち上がっていますが、福島の事故以降、何度も抗議行動が起きています。
EGATが実施した世論調査によると、福島の事故前は、調査対象者の64%が電力システムに原子力発電を組み込むことに賛成していましたが、59%は自分の住む県が原子力発電所をもつことに反対、という結果でした。2011年3月末にアサンプション大学が世論調査を実施した結果、タイ人の83.4%が電力システムに原子力発電を組み込むことに反対、賛成は16.6%に激減し、自分の県が原子力発電所をもつことに賛成した人は10.5%だけとなっています。

日本との関わり

2010年11月22日、タイ発電公社(EGAT)は日本原子力発電株式会社と原子力発電技術協力協定を締結しました。日本原子力発電株式会社は、原子力発電プロジェクトに対する技術支援、人材育成への支援等を行う予定です。

タイの原子力関係機関(2011年6月時点)

年表:タイの原子力発電導入の動き

参考情報

2011年6月12日に閲覧

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